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7月30日のまにら新聞から

捜査協力要請

[ 836字|2015.7.30|社会 (society) ]

2012年のクラブ襲撃事件で警察庁、捜査員を派比し国家警察などに捜査協力要請

警視庁が作成した見立容疑者の手配ポスター

 東京・六本木のクラブで2012年9月、男性客=当時(31)=を殺害したとして、見立真一容疑者(36)が国際指名手配された事件で、日本の警察庁は29日までに、同容疑者が潜伏している可能性のあるフィリピンへ捜査員2人を派遣、国家警察など比側関係機関に捜査協力を要請した。同容疑者逮捕に結び付く有力情報には、最高600万円の懸賞金が支払われることについても説明、潜伏先や立ち回り先に関する幅広い情報提供を依頼した。

 比日両捜査当局によると、協力依頼先は国家警察と国家捜査局(NBI)、比入国管理局。要請を受け、国家警察は近く、一般市民からの情報受け付けと本部への迅速な情報伝達を全国の警察署に指示する。

 有力情報に支払われる懸賞金は、公的懸賞金(捜査特別報奨金)300万円と遺族ら有志による私的懸賞金同300万円の最高600万円。期間は16年10月末までで、複数の情報が寄せられた場合は、逮捕への貢献度に応じて分割される。

 事件捜査を続ける警視庁は公式サイトの「事件ファイル」に、懸賞金の説明や見立容疑者の手配写真、身体的特徴などを掲載中。同様の内容はフィリピン語と英語でも公開されている。

 情報提供先は、警視庁麻布署の捜査本部(03・3479・0110)。公式サイトでは、電子メールによる情報提供も可能。今後は、国家警察本部や各警察署でも情報を受け付ける。

 見立容疑者は準暴力団「関東連合」(解散)の元メンバーで、事件の主導役とみられる。事件直後に海外逃亡し、数カ月後に比に入国。その後、出国した形跡はなく、首都圏マカティ、マニラ両市などで目撃情報がある。また、同容疑者の知人らが比に入国したことも確認されており、現在も比国内で潜伏を続けている可能性がある。

 同容疑者の旅券は、12年12月に出た旅券返納命令で失効済み。何らかの方法で査証を延長している場合も、旅券自体が無効なため、違法滞在容疑での拘束、日本送還が可能な状態となっている。(酒井善彦)

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