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7月5日のまにら新聞から

「首都移転」視野に工事進む 中央政府センター、競技場も ニュー・クラーク・シティー

政府の中枢機能移転を視野に入れ、ニュー・クラーク・シティー建設が進んでいる

[ 835字|2018.7.5|経済 ]
建設作業が行われる競技場予定地を視察した閣僚ら=4日午前11時ごろ、タルラック州カパス町で伊藤明日香撮影

 「ニュー・クラーク・シティー」の建設が進むルソン地方タルラック州カパス町で4日、ドゥテルテ政権の経済・インフラ関係閣僚がそろって会見し、中央政府機能の移転を含む近代都市構想の意義と進行状況を説明した。ドミンゲス経済長官は「(事業が完了する)2022年に、われわれは発展とは何かを目撃することになる」と述べ、構想への自信を示した。

 タルラック、パンパンガ両州にまたがるクラーク経済特区では、政府のインフラ事業「ビルド(建設)・ビルド・ビルド」の一環として全ての政府機関を集約した中央政府センターの建設が予定されている。事実上の首都移転構想だ。

 1月の起工式から約5カ月半経った現在、大型の重機が複数稼働し、掘削工事が進められており、併設される屋外競技場は客席部分が組まれつつある。競技場は2万人が収容できる規模で、19年の東南アジア競技大会の会場として利用される予定だ。

 ドミンゲス長官はマニラ湾沿いに建つ財務省を例に挙げ「今、大地震が起きたら一部の省庁は津波に飲まれ、政府機能が停止する」との懸念も表明。避難所としても利用できる競技場を備えた中央政府センターの有用性を強調した。

 ディゾン基地転用開発局長は「センターには職員用の住宅も建設し、職住近接によって生活の質を高める」と語った。 

 ニュー・クラーク・シティー建設と平行してスービックークラーク鉄道建設事業などの交通事業も進む。ビリヤール公共事業道路長官は一連の事業によって1万5千人の労働者の雇用が創出されたとし、「ジョブ(雇用)・ジョブ・ジョブ事業だ」と誇った。

 一方で、日本が支援を検討している首都圏鉄道(MRT)3号線整備事業など全体構想の一部計画に遅れがみられることについて、ドミンゲス長官は「日本は政府開発援助(ODA)の万全を期すため、慎重に進めている」と説明。日本、中国などの支援国と比の経済閣僚が緊密に協議し、迅速に進めるよう努めていると述べた。(クラーク=伊藤明日香)

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