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お知らせ

 【まにら新聞紙媒体発行停止のお知らせ】日刊まにら新聞は、今月30日付をもちまして完全デジタル化に移行し、ウェブサイト並びにPDF(ニュースレター形式)での記事配信に移行させていただきます。印刷紙面発行を再開して以降、皆様に支えられて継続してまいりましたが、社会や生活のデジタル化が加速する中、より早く、より便利に、そして幅広くニュースをお届けするために今回の決断に至りました。現在、印刷版を購読していただいている皆様には、ウェブ版への移行、バンドルでご契約の皆様にはウェブ版の期間延長などをご案内いたしますので、電話「02・5310・3429」もしくは、電子メール「jpdesk@manilashimbun.com」までお問い合わせください。創刊以来、紙媒体を通してご支援くださった皆様に御礼申し上げます。引き続きデジタル版にて変わらぬご愛読を賜りますようお願い申し上げます。

2024/10/10 10:10

9月7、14、21、28日の各日曜日は休刊日です。

2024/10/10 10:10


シリーズ・連載

議長が見た被災地

 11月8日にビサヤ地方を襲った台風ヨランダ(30号)は、最大風速90メートルの烈風と、思わぬ高潮被害で、約8千人の死者・行方不明者を出した。被災から6週間後、特に甚大な被害を受けたレイテ州タクロバン市、パロ、タナワン、サマール州バセイ各町に入り、自らも被災した状況下でふるさとの地域・住民と政府の間に立ったバランガイ(...

 「もっと多くの命を救えたはず」。被災から約1カ月後の12月初旬、パポース・ランタホさん(49)は自問を続けていた。バランガイ(最小行政区)の議長として、行政機構の末端に携わりながら、幼なじみや隣人らを救えなかった自身の無力と町、政府の無策を責めたい気持ちは、なかなか消えない。

 レイテ州の州都タクロバン市からオートバイで約1時間、日本の政府開発援助(ODA)で造ったサンフアニコ橋を渡ってすぐ近くに、サマール州バセイ町がある。町中心部のうち、海沿いにある四つのバランガイ(最小行政区)が高潮で最も大きな被害を受けた。

 被災地支援の入り口となったレイテ州のタクロバン空港は、レイテ湾に突き出した小さな半島の先端に位置している。半島の真ん中を走る、タクロバン市中心部に続く道を歩くと、両側一面が、高潮に流され、裸になってしまっているのが分かる。がれきで造った小さな小屋や、国連が配った白いテントが立ち並び、その周りで、住民が洗濯をしたり、漁...