野村グループの調査研究部門、ノムラ・グローバルマーケッツ・リサーチは最新報告書で、フィリピンがいわゆる「中所得国の罠」から抜け出し、高所得国入りできるのは2050年までかかるとの見通しを示した。フィリピンは1987年以降、現在まで世界銀行が定めている国民総所得(GNI)を基準とした低位中所得国グループにとどまっており、マルコス政権は今年中に高位中所得国グループに入ることを目指している。同社は比が通常の6%ほどの経済成長率を維持するだけでは「中所得国の罠」から抜け出すことは困難であり、インフラ投資や技術革新などをさらに加速させる必要があるとしている。同社は「中所得国の罠脱出指数(MITEI)」を算出しており、それによると、比は85と基準値の100からかなり低く、マレーシア(103)、タイ(98)、ベトナム(94)、インドネシア(87)より低い。(27日・ビジネスワールド)
「中所得国の罠」脱出は2050年
2025/1/29
経済