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ハロハロ

2008/11/3 社会

 「サワディー・カー」(こんにちは)。背後からふいに、タイ語で呼び掛けられた。振り返ると、笑顔の中から「サバイ・メ・カー?」(元気ですか)と続けて尋ねられた。マカティ市サルセド・ビレッジで開かれる「土曜市場」での出来事。声の主はマニラ市ディビソリアの商業施設内で「タイ料理店」を開いていたタイ人女性、チャリヤさん。こちらのびっくりした表情を読み取ってか、すかさず、「ここでもタイ料理を売っています」と、市場内にあるテントづくりの店に案内してくれた。

 「ソム・タムを作るからちょっと待って」と、極辛の唐辛子と千切りパパイアなど材料を手際よく器に入れ、すりこぎ状の棒でたたき始めた。辛さ、甘さ、酸っぱさが絶妙に絡み合うタイ料理は実に美味。チャリヤさんによると、二カ月前にマカティ市のカラヤアン、N・ガルシア両通りの交差点近くで、タイ料理店を新規オープンしたばかりとのこと。「お客さんはよく来てくれます」と表情も緩む。

 チャリヤさんの例をはじめ、マカティ市内で最近、特に目立つのがタイ料理店の急増。それも高級ホテルや商業施設内のしゃれた店から、道路端を利用した庶民的な店までと実にさまざま。見つけた店にはすべて足を運んでみた。多くは辛さに欠け、本場タイの味とはいかないが、驚くのは各店の繁盛ぶり。ここでも「タイ料理ブーム」に火がつき始めたようだ。(道)

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