ロムアルデス駐米フィリピン大使は11日、対米自由貿易協定(FTA)交渉を進めるにあたり、重要鉱物資源分野に特化した部分的FTAの形で進めるのが有利だとする考えを示した。同大使は最近、第1期トランプ政権で商務長官を務めたウィルバー・ロス氏と会談した際、現トランプ政権下でFTA交渉を進めるに際し重要鉱物資源などの産業を特定した部分的な交渉を行なうのが良いとアドバイスを受けたという。米国は電気自動車用バッテリー生産でニッケルを必要としており、比国内で精製したニッケルを米国に輸出する方法が理想的だとしている。比で採掘されたニッケル鉱石は高品質で知られ、現在、その90%以上が中国に輸出されている。同大使はまた、中国に進出している半導体メーカーが米国に戻るか、同盟国などに移管する動きが始まっており、その移管先として比が有望視されていると説明した。大使はマルコス大統領とトランプ大統領との首脳会談が4月ごろに実現する可能性があるとしている。(12日・スター)
米とのFTA交渉 重要鉱物に特化か
2025/2/14
経済
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