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21年合計特殊出生率が1.8に チュアNEDA長官発言 過去5年間で2.7から急落

2022/5/16 社会

チュア国家経済開発長官が比の合計特殊出生率がドゥテルテ政権になって2・7から21年に1・8まで大幅に減少したと明らかにした

 チュア国家経済開発庁(NEDA)長官がこのほど人口開発委員会で行った講演で、フィリピンの合計特殊出生率が2021年に1・8まで減少したことを明らかにした。合計特殊出生率とは1人の女性が生涯に産むことが見込まれる子どもの数を示す指標。この数字が正しければ、比の夫婦が平均して2人より少ない子どもを生み育てている状況を示しており、人口増加率が高いと言われてきたフィリピンもやがて少子高齢化への道を進むことが確実となりそうだ。

 チュア長官の発言は4月25日に行われた人口開発委員会における会合で飛び出した。比の合計特殊出生率が過去20年間にわたり確実に減少傾向となり、特にドゥテルテ政権が発足した2016年に2・7だったものが、21年には1・8にまで大幅に下がったことを紹介した。

 この発言に対して人口開発委員会のペレス委員長も15日、ラジオ番組でのインタビューに対して「その通りだ」と確認、比の合計特殊出生率が過去6年間で2・7から1・8まで減少したと答えた。また、同委員長は「ドゥテルテ政権が始まる前には一家の子どもの数は2〜4人だったが、現在は2人より少ない水準だ」と一家族当たりの子どもが減少している実態を示唆した。

 同委員長はまた、フィリピン統計庁の最新データを引用し、「フィリピンの平均的な家族のサイズ(人数)は現在4・1人だ」と紹介し、夫婦に子ども2人という家族が平均になったと強調した。

 比の合計特殊出生率がドゥテルテ政権下で大幅に減少した要因について、ペレス委員長はまず、比政府が進めてきた家族計画プログラムの浸透を挙げている。ドゥテルテ政権になってからコンドームの使用など家族計画に基づく避妊方法を利用している家族が800万世帯と推計されており、6年前より200万世帯ほど増えたという。ドゥテルテ大統領も最近の国民向け演説で「比人夫婦はその子どもを最大3人までにすべきだ」と発言するなど、生活を向上させ子どもに教育を受けさせるためにも子どもの数を制限すべきとの立場を強調している。

 また、同委員長によると、新型コロナウイルスのパンデミックによる影響も夫婦が出産を抑制する原因になったとしている。同氏は比の人口増加数が2020〜21年にはいずれも100万人を切ったとし、特に21年の人口増加数が「わずか40万人だった」と紹介、コロナ禍による少子化への影響も見逃せないとしている。

 ちなみに日本の合計特殊出生率は厚生労働省の2020年人口動態統計によると、20年時点で1・34で、5年連続での低下となっている。(澤田公伸)

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