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ハロハロ

2016/2/29 社会

 約191万平方キロに及ぶ国土の多くが南半球に位置するインドネシアは今、雨期の真っただ中。夕方、灰色の雲に黒みが増すと、雷鳴がとどろき始める。稲妻が走る。天の表情が崩れ、大粒の雨が噴き出し地面をたたきつける。激しい雨が10分、20分と続き、道路があちらこちらで冠水する。普段なら3人、4人乗りのまま、通りをわが物顔で走るオートバイ群も急きょ、店舗や民家の軒先に避難、強雨が通り過ぎるのをじっと待つ。

 一方で、この強雨を大歓迎する者たちがいる。通りの冠水で一段と激しくなる交通渋滞を「自主的」にさばく者たちだ。強雨によるこうした渋滞は彼らにとり、またとない、大きな収入源となる。Tシャツに短パン、ゴムサンダル姿の男たちがずぶぬれになりながらも、四つ角などに立って、渋滞を手際よくさばく。運転手たちはその代償として、何がしかの金銭を手渡して通り過ぎていく。この国ではこうした事態に交通警官が出動するのはまれで、市民からの信頼は自ずと遠のく。

 「自主的」交通整理員の登場は何も強雨時だけに限らない。小生の通勤距離は片道60キロ。うち約半分の30キロ近くが一般道路での走行。その間、国道1号線とされる幹線沿道での信号機設置所は、何と一箇所のみ。行政・警察に市民重視の交通安全策は皆無。そこで登場するのが、くだんの交通整理員。車の流れを見極め、笛と小旗などを使って交通整理を行う。かつて利用者からの謝礼が「100ルピア」だったため、同整理員に付いた愛称は「ポリシ・チェペック」(100ルピア警官)。ちなみに現在の謝礼額は500〜2千ルピア(5〜20円)。運転手は今日も小銭を準備する。(道)

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