Logo

21 日 マニラ

32°C23°C
両替レート
¥10,000=P3,810
$100=P5,700

21 日 マニラ

32°C23°C
両替レート
¥10,000=P3,810
$100=P5,700

何のための死か 憲法改正の是非

2014/8/25 社会

 マルコス元大統領はなぜ戒厳令を布告したのか。なぜなら任期が2期目4年の終盤に差しかかった時、当時の共和国憲法は大統領の3選を禁じていたからだ。戒厳令は、元大統領が権力の座に居座ることを保証した。 

 マルコス元大統領の宿敵、ベニグノ・アキノ元上院議員が亡命先の米国から帰国した理由については、アキノ家だけがその真実を知っている。とはいえ、その理由の1つに、独裁体制に終止符を打ちたいという願望があったはずだ。

 当時、マルコス元大統領が腎臓病を煩っているとのうわさが飛び交い、万が一のことが起きた場合、イメルダ夫人が大統領を引き継ぐという構想まで浮上した。イメルダ夫人は個人的に、生命に危険が及ぶ可能性があると、元上院議員に警告した。しかし、元上院議員は警告を無視したため、今年、暗殺から31周忌を迎えることになった。

 元上院議員の妻、コラソン・アキノ氏は1986年、マルコス独裁政権を打倒して大統領に就任。自由を求めて闘った亡き夫の意志を継いだ。 

 その結果、マルコス独裁政権の二の舞を阻止するため、大統領任期を6年に限定する現行の共和国憲法が成立した。コラソン・アキノ元大統領は退任時、任期の2期目を認めようとする憲法改正の動きに断固反対した。1997年2月の演説ではこう語った。

 「憲法改正はマルコス元大統領が戒厳令を布告した理由の1つである。だから私はここにいる。権力の座に居座り続けたい一部の人間に伝えるために。憲法改正は決して行うべきではない。大統領という地位は偉大であり、何度も就任することがあってはならない」

 アキノ元上院議員の追悼式が行われるきょう、この言葉が共鳴し続けている。(21日・スター)

おすすめ記事

「ユーチューバーが移民像を再構築」 静岡県立大のビリョタ博士研究報告

2025/3/21 社会 無料
無料

「前大統領に責任あり」51% 超法規殺害でSWS調査

2025/3/21 社会 有料
有料

部分開通は32年以降 首都圏地下鉄、運輸相が表明

2025/3/21 社会 有料
有料

大統領を表敬

2025/3/21 社会 有料
有料

内山安雄のフィリピン&アジア取材ノート第198回 転がるご遺体

2025/3/21 社会 有料
有料

実践的な日本語教育を議論 「育成就労」開始再来年に迫り 国際交流基金

2025/3/20 社会 無料
無料