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ハロハロ

2013/10/7 社会

 いわゆるポークバレル追及で、フィリピンの他メディアを圧倒するインクワイアラー紙が報じた米紙ワシントン・ポスト(WP)買収の記事は感慨深かった。見出しがふるっていた。デジタル時代に世界の出版事情を様変わりさせたアマゾンの創始者(ジェフ・ペゾス氏)が、ポケットマネーでWP紙を「おもちゃ」として買ったというのである。

 WP紙と言えば米国を代表する新聞の老舗の一つである。とりわけ1970年代に時の大統領ニクソンを辞任に追い込んだウォーターゲート(盗聴)事件の報道は、ジャーナリズム史に残る金字塔と言われた。ボブ・ウッドワード記者は、この報道でピューリツァー賞を受賞し、彼の取材源の名「ディープスロート」は流行語となった。歴代政権の追及にもかかわらず、「ディープスロート」の正体は分からずじまいだった。

 忘れられかけた頃に、当の本人が名乗り出たことで、長い間の謎は解けた。末期がんにかかり、余命いくばくもないと告げられた当人が全てを明かした。元政府高官だったことに加え、ウッドワード記者の高校の同窓生だったことも分かった。「ボブの大特だねも、その程度だったか」と、しばらくコラム欄をにぎわした。オバマ米現政権がネット上の個人情報を極秘調査していたのを暴露し、直ちに出国したエドワード・スノーデン氏は、ペゾス氏と並んでデジタル時代の申し子とも言える。時は移り、手法も変わる。(邦)

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