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新聞論調

2012/9/10 社会

幸運に頼るな 大型地震への備え

 最近、サマール島沖で発生したマグニチュード7・6の地震については、幸運と不運が混在していた。幸運だったのは、大きな地震だったにもかかわらず、死者が1人だけで、負傷者も10人、家屋の半壊・全壊なども200戸にとどまったことだ。不幸だったのは、これだけの規模の地震だったのに、大きな悲劇をもたらさなかったため、国民に大地震に備える行動と覚悟を要求する教訓を残さなかったことだ。

 過去の世界におけるマグニチュード7〜7・9規模の地震を見ると、2010年1月のハイチ地震(同7)で31万人以上、05年8月のパキスタン地震(同7・6)では7万9千人がそれぞれ犠牲になった。日本の国際協力機構(JICA)と地震火山研究所などが04年に共同で実施した調査によると、マニラ首都圏でマグニチュード7・2の直下型地震が発生した場合、34万戸が半壊・全壊などの被害を受け、3万4千人が死亡、11万4千人が負傷すると予測している。

 国家災害対策本部のラモス本部長は、このような地震が発生しても、中部ルソンやカラバルソン地域から救急隊が駆け付け、セブからはハイテク機器を擁した緊急時対応班が派遣されて救援や対応に当たるので大丈夫だ、と自信を示している。ところが、比地震火山研究所の幹部は全く楽観視しておらず、「われわれの対応はまだまだ十分ではない」と注意を喚起している。また、フィリピン人は災害準備に取りかかるより「なるようになるさ」と神にすべてを委ねる傾向がある。

 今回の大規模地震は、紙一重で大事に至らなかった。しかし、自分たちの安全を偶然の幸運にいつも期待しているだけではいけない。(8日・スター、デアン・アンディー・バウティスタ)

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