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ハロハロ

2009/12/7 社会

 「ペンは剣よりも強し」︱︱。思想や言論が人に与える影響は、武力よりも強いという意味で、19世紀の英国人作家ジョージ・リットンが戯曲の中で用いたことわざだという。だが、東南アジアで最も言論の自由な国のはずのフィリピンで、この言葉はどのような意味でも通用しないのではないか。先月23日、マギンダナオ州で起きた選挙絡みの事件で1日に30人もの報道関係者が虐殺されて、そのことを改めて知らされた。

 評論家、大宅壮一は、マスメディアが権力化するこの国を、デモクラシーをも

じって「マスコミクラシーの国」との造語で呼んでいた。そのメディア関係者が

次々に殺されている。すでに今年3月11日に本紙は「マルコス政権崩壊後の1986年以降、国内で殺害された報道陣は100人に達し、その6割強の64人がアロヨ政権下での犠牲者」との比ジャーナリスト連合の発表を、また5月19日には「ミンダナオ島は報道陣にとり世界で最も危険な地域」との「国境なき記者団」の声明を伝えている。そして今回の大虐殺事件。

 50年前の59年、初めてこの国を訪れて驚いたことの一つは、けん銃を持つ多数の警官が銀行やホテルなどを警備している姿だった。数日後、それは民間の警備員だと知ったが、日本人の目には異様に映った。この国で「火器の所持」は行政法に規定されてはいるだけで、憲法で認められていない。けん銃の公認売買数は毎年、約5万丁だが、ヤミで流れる実数は不明という。冒頭に挙げた「ペンは剣よりも強し」のことわざには、「真に偉大な指導者の下では」との前提条件がつけられている。(濱)

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