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ハロハロ

2008/8/4 社会

 高低二つの層になった雲間を、真っ黄色な夕焼けがタガイタイの北側からタール湖畔のマクロット山方向にかけ帯状に伸びる。首都圏南郊、マキリン山のふもとから眺めた夕景だ。その鮮やかな色彩に一瞬、息をのんだ。一日、一日、スケール、色や形状の異なる夕焼けが楽しめるのは、自然と向き合う郊外暮らしの魅力かもしれない。

 つい先日の夕焼けは、燃えるような赤さだった。眺めていると、一九四五年夏の夜、米軍機が高知市を空襲した際の情景と二重映しになった。当時、十六歳の筆者は、特攻要員の「予科練生」だったが、本土防衛のための陣地構築のため香美郡夜須町(当時)に転属。寝苦しい暑さに、宿舎から毛布一枚を持ち出して海岸で一夜を明かし、たまたま燃える高知市の夜空を遠望した。七月四日未明のことで、不謹慎だが、「空を焦がす壮観さ」がいまも記憶に残る。

 数日前のたそがれ時、ドーム形の「わた雲」に向けて柱のような雲が立ち上っていた。規模はごく小さいが、六十三年前の八月六日朝、広島市の上空を覆った「キノコ雲」を想起した。約十四万人が死亡したアメリカによる原爆投下。広島・平和記念公園には「過ちは繰り返しません」の碑文がある。だが、これは原爆を落とされた側の言葉ではないはずだ。昭和ひとけた生まれの世代にとって、八月はどうしても終戦を思い起こす月だ。 (濱)

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