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ハロハロ

2008/2/25 社会

 「747」と名付けられた経済成長計画案があった。七年間、七%の経済成長を続ければ、フィリピンは長く続く低迷から脱出し、維持可能な成長の波に乗れるとするプログラムで二〇〇一年に発表された。二〇一〇年を目標年に七年を想定した戦略で、発表したのは当時のデベネシア下院議長である。〇四年の大統領選を多分に意識して策定されたようだ。

 この747計画がにわかにクローズアップされたのは〇二年暮れ、下院事務局で経済を担当していたロムロ・ネリ氏が国家経済開発庁長官に抜てきされてからだ。実質の計画立案者はネリ氏で、大統領はそこに目をつけて登用した。経済学者でコンサルタントなどを歴任後、下院事務局に転じていたネリ氏は一躍、閣僚ポストへ。メディアの注目を集めた。

 中国企業、中興通信(ZTE)をめぐる汚職の構図はロサダ証人の出現でにわかに真実味を帯びてきた。だが、ロサダ氏は脇役にすぎない。真相への扉の鍵を握るのは「政府ブロードバンド網構築計画」に直接かかわった当時の国家経済開発庁長官、ネリ氏である。彼の上院での証言は中途半端なままで、同氏をめぐる政権側と野党側の綱引きはこれから激しくなりそう。ロサダ証人が語った「汚職の巣の中枢に大統領がいる。大統領は邪悪だ」という「ネリ発言」は衝撃的だった。ぜひ真実を知りたいものだ。   (紀)

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