Logo

15 日 マニラ

31°C26°C
両替レート
¥10,000=P3,825
$100=P5,565

15 日 マニラ

31°C26°C
両替レート
¥10,000=P3,825
$100=P5,565

ハロハロ

2007/12/17 社会

 ベルリン映画祭に招待された比映画「トリブー」を英語字幕付きで観た。マニラのスラム街として世界的に有名なトンド地区の生態を描き、フィリピン人の体臭が染みつくようだ。クライマックスとなるちんぴら集団のけんかがリアルで、すさまじい。ナイフで首をえぐる、拳銃で撃たれて倒れた相手をめった突きにする。「死んじまってるから止めろよ」と仲間が声をかける。

 上映後にリビラン監督と観衆の一問一答があったが、興味津々だった。トンドには不良学生組織を含めて十一の暴力集団がある。土地の有力者もこうした組織上がりで、ロケの話をつけてくれ、本物の若いならず者たちが出演した。主人公の父親も本物の屠(と)殺人で、昔、エストラダ前大統領の映画に出ていたという。ちんぴらたちの理想の職業は警察官だそうだ。観衆の比人女性が「銃を持てるし、コトン(腐敗行為)ができるしね」と口をはさんだ。

 若者の飲み会の中心はラップだ。酒のサカナもろくにないから、代わり番にうっ屈した心情を歌詞に託す。同監督の話では、こうした無名のラッパーたちがトンドには百人いるという。英語の字幕では伝え切れない歌詞が多いらしいが、それでもすばらしい。映画の最後、コールセンター勤めの娘をジプニーまで送った純真な若者も巻き添えで殺されてしまう。トンドの夜明けはいつ来るのだろうか。   (水)

おすすめ記事

BBNJ協定の批准を推進 農務省が重要性唱える

2025/9/15 社会 無料
無料

ラブバスが首都圏で復活 今月完全無料、電動バス

2025/9/15 社会 有料
有料

「偉大な遺産を思い出す」 大統領が父の生誕108周年祝う

2025/9/15 社会 有料
有料

「西フィリピン海」を課程に 来年から、教育省

2025/9/15 社会 有料
有料

戦没者慰霊碑建立に尽力 比の歴史家モデスト・サオノイ氏

2025/9/15 社会 有料
有料

職員20人、業者4社を告発 治水事業汚職でディゾン大臣

2025/9/13 社会 有料
有料