Logo

24 日 マニラ

30°C23°C
両替レート
¥10,000=P3,720
$100=P5,840

24 日 マニラ

30°C23°C
両替レート
¥10,000=P3,720
$100=P5,840

ハロハロ

2007/12/17 社会

 ベルリン映画祭に招待された比映画「トリブー」を英語字幕付きで観た。マニラのスラム街として世界的に有名なトンド地区の生態を描き、フィリピン人の体臭が染みつくようだ。クライマックスとなるちんぴら集団のけんかがリアルで、すさまじい。ナイフで首をえぐる、拳銃で撃たれて倒れた相手をめった突きにする。「死んじまってるから止めろよ」と仲間が声をかける。

 上映後にリビラン監督と観衆の一問一答があったが、興味津々だった。トンドには不良学生組織を含めて十一の暴力集団がある。土地の有力者もこうした組織上がりで、ロケの話をつけてくれ、本物の若いならず者たちが出演した。主人公の父親も本物の屠(と)殺人で、昔、エストラダ前大統領の映画に出ていたという。ちんぴらたちの理想の職業は警察官だそうだ。観衆の比人女性が「銃を持てるし、コトン(腐敗行為)ができるしね」と口をはさんだ。

 若者の飲み会の中心はラップだ。酒のサカナもろくにないから、代わり番にうっ屈した心情を歌詞に託す。同監督の話では、こうした無名のラッパーたちがトンドには百人いるという。英語の字幕では伝え切れない歌詞が多いらしいが、それでもすばらしい。映画の最後、コールセンター勤めの娘をジプニーまで送った純真な若者も巻き添えで殺されてしまう。トンドの夜明けはいつ来るのだろうか。   (水)

おすすめ記事

内務自治、国防両省と共に対応 邦人標的強盗続発で観光相

2025/1/24 社会 有料
有料

汚職公務員への死刑法案提出 「銃殺刑執行隊」設置を規定

2025/1/23 社会 有料
有料

中国人スパイ容疑者の情報提供 出入国管理庁がNBIに

2025/1/23 社会 有料
有料

被害者は19歳留学生 マラテ拳銃路上強盗事件

2025/1/22 社会 有料
有料

「ルフィ」一味メンバーを拘束 警察偽装カード詐取事件に関与

2025/1/22 社会 有料
有料

84%が政府を支持 南シナ海対応で、OCTA調査

2025/1/21 社会 有料
有料