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新聞論調

2007/11/19 社会

安全な場所などない−下院爆弾事件

 立法の府である下院議事堂が爆弾事件の対象となった。爆弾事件の死傷者は十四日まででワハブ・アクバル下院議員ら四人。同議員は前バシラン州知事でイスラム過激派、アブサヤフの創設メンバーという経歴を持つ。国家警察は早々と爆弾の標的は同議員だったとの見解を示した。アブサヤフは犯行を否定したが、標的が誰であったとしても、爆弾事件は治安状況に深刻な懸念を突きつけた。

 マルコス独裁政権の戒厳令布告前の騒然たる状況下でさえ、国会が爆破されることはなかった。下院爆弾事件はマカティ市の大型商業施設で十一人が死亡する爆発事件ときびすを接して発生した。国家警察は下院爆弾事件では、爆発原因に「メタンガス説」を挙げるわけにはいかなかった。

 治安当局の精鋭部隊が厳重に警備する建物でさえも、爆弾を容易に設置できるのでは︱︱と考えさせられてしまう。議員一人が標的であった場合、事態はさらに深刻だ。一政治家の「敵」が厳重な警備を敷いているはずの建物内で大量殺りくにつながる攻撃を遂行する無慈悲さと実行能力を持ち合わせているからだ。

 治安当局そのものを黒幕とする見方もある。アクバル議員支持者は七月の海兵隊員斬首事件への関与が疑われた。同支持者は襲撃を認めたが、斬首は否定していた。。議事堂での爆弾事件が虐殺事件の報復であれば事態は一段と警戒すべきといわねばならない。

 憶測を断ち再発を防止する最善策は犯人逮捕と処罰だろう。国家警察はダイナマイトや爆弾製造に使われる肥料製品の規制も強化すべきだろう。議事堂に爆弾を仕掛けられるのであれば、安全な場所などなきに等しい。(15日・スター)

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