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「双子国家」の現状

2007/7/16 社会

大差の付いた比とタイ

 一九六〇年代、フィリピンとタイは人口の規模や経済発展がほぼ同水準にあったため「双子の国家」と呼ばれた。そんな記憶が残る中、最近、タイの首都バンコクを訪れる機会があり、その発展ぶりと新国際空港を目の当たりにし、老朽化したマニラ空港に戻る際、何とも情けない気持ちに陥った。

 最新統計を見ると、〇六年の一人当たりの国内総生産(GDP)はタイが九千二百ドル、比は約半分の五千ドル。国民全体に占める貧困層はタイが一〇%、比が四〇%。鉄道の総延長はタイが四千七十一キロ、比が八百九十七キロだが、比の場合、運行可能なのはそのうちわずか四〇%という惨状。失業率はタイが二・一%、比が七・九%。タイには自国内に働く機会があるのに対し、この国ではその機会がなく八百万人もが海外就労している。

 過去約四十年間に、「双子の国家」に何が起きたのだろうか。最大の要因は製造業、農業、そしてサービス産業の三部門における発展の相違。タイは早くから投資受け入れ条件を整備し、外資系企業誘致に力を入れた結果、日米欧から進出が相次いだ。観光部門の違いも注目される。〇六年、タイを訪れた外国人観光客数は千五百万人で、百四十億ドルを同国に落とした。比の同数は五分の一の三百万人で、収入は二十五億ドルにとどまった。

 比がタイに追い付く道はあるのだろうか。一つが海外就労者(OFW)の本国送金を活用すること。〇六年の同送金総額は約百四十億ドルに達した。これをインフラ整備など信頼できる投資に回す仕組みを確立し、OFWに国家開発の担い手にもなってもらうことだ。(11日・インクワイアラー、フェリシト・C・パユモ氏)

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