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新聞論調

2002/1/14 社会

経営者は笑っている 日系企業詐欺疑惑

 「言ったじゃないか」と言うのは嫌いだが、私は確かにそう言った。昨年八月、私たちはこの何か怪しい「ジー・コスモス・フィリピン」という会社とそのなぞの経営者、大神源太氏について疑問を投げかけた。首都圏に同氏が「サムライ」や「ヤクザ」姿で登場する風変わりな広告看板が登場し、われわれの好奇心は高まっていた。しかし、どのような目的の広告なのかはさっぱり分からなかった。

 私は新しい日本映画か東洋の宗教などに関する広告かと思った。事実は違った。「ユニトラスト・ディベロップメント・バンク」という比較的小規模な銀行が、約三億ペソの預金に対してたった六千四百万ペソの流動資産しかなくなり休業に追い込まれた時に、この会社がとんでもない詐欺を行っていたかもしれないことが判明した。

 同社は「フィリピンの貧困撲滅」「世界救済」などの言葉を何千人もの投資家に信じ込ませて、日本国内の通信販売業務への出資を募ったらしい。投資家には最初に多くの利益を稼がせて目をくらませ、さらに多くの投資をさせた上ですべてを奪い取るという古くからある詐欺の手口を使っていたようだ。

 休業に追い込まれた銀行を所有していたのは同氏率いる会社で、投資家の資金を使って同銀行を買収したという。預金者の資金を使って同社をより大きく見せて、投資家からさらに多くの資金を集めることが買収の目的だったとみられる。

 これに対して、証券取引委員会や中央銀行は何をしていたのか。私が知る限りでは、被害者を救済するための措置は何も取られなかった。同氏は逃亡しており、今ごろ、「犯罪は割に合う」ことを確信して笑っているだろう。(10日・タイムズ、リカルド・プノ・ジュニア氏)

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