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そこにある現実を描く

2001/4/2 社会

映画「ライブショー」

 映画「ライブショー」の上映禁止の是非を議論するのなら、まずは作品を観て判断するべきだ。

 映画は私たちが普段目をそらしている現実を突き付ける。道ばたの露天商、スリ、物乞い、売春婦、そして映画の主役のナイトクラブでセックスショーを演じる若者たち。

 彼らは影のように私たちに付いて回る。エアコンの効いた車の中で、窓を叩いてくる物乞いの子どもたち。私たちは顔をそむけ、目を合わせることを拒む。

 「ライブショー」はその現実の中にある絶望を描く。一家心中を試みる者もいれば、家族と一日を生きるためにセックスを売り物にする者もいる。人がうらやむ行為、仕事ではない。映画も彼らの価値観を称賛しているわけでもない。そこにあるのは彼らの苦痛だけだ。

 映画を観れば、「哀れむ」という感情が少しは分かるだろう。彼らはセックスを売り物にすることで人間として否定されるかもしれない。でも、彼は泣き、笑い、夢を抱き、神に祈り、人をののしりもする。

 主役の女性が何度も自殺しようとする友人に「もう一度やったらあんたを殺す」と怒るシーンがある。彼女はセックスショーで稼いだ金で友人を病院に入れる。別に宝石のような心の持ち主なわけではなく、私やあなたのように、人生の苦しみを何とか乗り越えようとする普通の人たちだ。

 映画はあなたに問いかける。数ペソを盗んで殺されるのと、公金を略奪しながら大統領に居座り続けることのどちらが不道徳か。自分の体を売って妹を学校に行かせ、病んだ娘を病院に運ぶのと、自分の魂を悪魔、または神に売り、マラカニアン宮殿という権力を手に入れる者のどちらが不道徳かを。

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