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携帯電話売り場

2000/6/4 社会

急速普及の現状を象徴

 社会問題にもなったエストラダ大統領の訃報(ふほう)や取り付け騒ぎを引き起こした中堅銀行の「倒産」情報など。文字メールの爆発的人気を背景に携帯電話の普及が急速に進む現状を象徴する場所が首都圏サンフアン町のグリーンヒルズ・ショッピングセンターにある。

 正面入り口に向かって建物東側に約二千平方メートルのスペースを確保、さいの目に区切られた携帯電話販売業者のブースの数は二百店舗にも上る。売り場はカラフルな携帯電話を手にした十—二十代の若者らであふれ返り、歩き回るのが困難なほどの混雑ぶりだ。

 ブースで販売している携帯電話の価格帯は二千ペソから三万ペソの高級機種まで幅広い。ガラスケースの中には色とりどりの電話機本体カバーやダイアル盤などのアクセサリーが並び、店の前のコンピューターでは、文字スクリーンの絵柄や有名映画のテーマ音楽などの着信音を一回五十ペソで取り込める。

 「自分の携帯を思い通りに改造できるのが魅力」。こう話すのは首都圏タギッグ町在住の大学生、アナ・アラルコンさん(19)。アナさんの機種は透明な電話カバーを装着、内部の機器が丸見えなのがいいらしい。プリペイドカードで毎月三千—五千ペソも使うが、「大半は一回一ペソの文字メール代に消える」という。

 携帯電話が急速普及したのは約二年前。携帯電話サービス各社がプリペイドカード制度と文字メールを導入したころだ。銀行口座証明などが必要だった加入手続きは簡素化され、携帯電話が一気に身近な存在になった。

 加入者総数も九五年に四十九万人だったのが九七年には百三十八万人に急増。今年に入り三百万人の大台をついに超えた。さらに、文字メール人気は目を見張るものがあり、加入者百万人突破を達成したグローブ社によると、メールの発信件数は一日約二千万件に上る。

 この売り場でも数年前までブースはわずか数店舗だった。ところが、今では携帯電話販売はビジネスとして十分に成り立つという。

 店主の一人、ケソン市在住のジェリー・マグポルさん(37)は六カ月前に下院議会事務局を退職した。「収入は月に三—四万ペソ。以前のほぼ四倍になった。これからは情報通信の時代。もうかる自信はあった」。三十代後半での転身は吉と出たようだ。  (野口弘宜)

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