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大統領政党がNUPと同盟 主要4党のうち3党固める

2024/7/1 政治
PFPとNUPの同盟結成式=29日、大統領府が公開

マルコス大統領が所属する政党が主要与党・国民統一党と同盟結成。「ユニチーム」が瓦解する中で主要4政党のうち3政党を固めた

 マルコス大統領が名誉党首を務める比連邦党(PFP)は6月29日、主要4政党の一つ国民統一党(NUP)と政治同盟を結成した。5月には最大与党ラカスCMD、民族主義者国民連合(NPC)との同盟契約に署名。現在の主要4政党のうち、3政党との結束を固めた。残るナショナリスタ党についても、大統領は先月に政治同盟の交渉に入っていることを明らかにしている。

 6月にサラ副大統領が閣外に出たことで、マルコス・サラ正副ペアを中核とする「ユニチーム」は事実上瓦解。そんな中で、「ユニチーム支持」で固まっていた現与党連合を、「マルコス支持」に再編する動きが大詰めを迎えている。

 「この同盟締結には『政略結婚』以上の意味がある」。マルコス大統領は、首都圏マカティ市マニラゴルフ・カントリークラブで開かれた同盟結成式で行ったスピーチでこう強調した。「われわれは、結束(ユニティー)という理想を共有している。この同盟は単に次の選挙に勝つためだけではない。フィリピンをよりよい国にするためのものだ」とし、共通の理念に基づいていることを訴えた。

 ▽ドゥテルテ家の劣勢

 6月19日に教育相、共産主義勢力との武力紛争を終わらせる国家タスクフォース(NTF-ELCAC)共同議長の2閣僚ポストを辞任し、副大統領ながら閣外に出ることになったサラ氏は25日、父ドゥテルテ元大統領、弟のセバスチャン・ダバオ市長、もうひとりの弟・パオロ下院議長が次期上院選に出ることを示唆。セバスチャン氏についてはさらに2028年の大統領選に立候補する案があることにも触れた。

 現在のサラ氏は副大統領として政府ナンバー2の地位ながら、閣外に身を置いているという点で、ドゥテルテ政権のロブレド前副大統領、ノイノイ政権のビナイ元副大統領と同じ状態。そんなサラ氏は親ドゥテルテ勢力の中核となって選挙キャンペーンを指導するとの見方もメディア関係者からは指摘されている。

 この動きに対し、左派政党アクバヤンは声明で、「ドゥテルテ家から3人が上院に出るなどという発表は、衰退した政治王朝がなんとか影響力を維持するための最後の虚勢だ」と批判。

 「(教育相・副大統領室の)機密費を剥奪され、閣僚からも外れ、ドゥテルテ前大統領とその仲間への国際刑事裁判所(ICC)による逮捕が迫る中、ドゥテルテ家は生き残るための一貫した戦略性・計画性を欠いている」と指摘し、その上で「彼らの動きは、パニックに陥り、危機をはったりで切り抜けようとする向こう見ずなあがきにしか見えない。しかし、その手法も使い古されており、国民はこのような小芝居を見抜いている」とした。

 自身の進退についてサラ氏は、「母(ジマーマン氏)は私がダバオ市長に復職すべきだと言っている」と発言。上院に行く弟の代わりに牙城・ダバオ市の守勢を固める方向性を示唆した。

 一方、それに先立つ6月21日、前回の大統領選で得票数2位に付けたロブレド前副大統領(野党・自由党)は、中間選挙で上院を目指さず、地元ナガ市の市長選に立候補することを正式表明。比憲政史上3人目の女性大統領の座を射程に収めていた2人が、同じタイミングで地方首長に収まる意向を示した格好となった。(竹下友章)

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