Logo

05 日 マニラ

29°C25°C
両替レート
¥10,000=P3,790
$100=P5,680

05 日 マニラ

29°C25°C
両替レート
¥10,000=P3,790
$100=P5,680

「爆弾」抱えた大統領

2000/10/16 政治

シン枢機卿の辞任要求

今、国は沈み、政府はパニック状態に陥ろうとしている。「小エラップ」と呼ばれるザモラ官房長官でさえ、「国内経済は破滅に近づいている」と言っていることからも、深刻さをうかがい知れる。

 町長から上院議員、副大統領、そして大統領へ駆け上がってきた政治家エラップは幸運だった。熱狂的な支持者に支えられ、カトリック教会が毛嫌いする「数々の罪」をも魅力の一つにしてきた。

 逆に不幸だったのは、欲を抑制するすべを知らず、権力を自らの放蕩(ほうとう)のために使ったことだ。マルコス政権下の政商に取り囲まれたその姿は、米国映画のマフィアのドンそのものだ。

 そして、映画でマフィアが破滅の道を歩むように、大統領が築いたダムの一角も崩れた。違法賭博フエテンのボスだった南イロコス州知事が、「ボスの中のボス」とされる大統領に牙をむいたのだ。

 知事に続き、シン枢機卿が大統領辞任を要求した。大統領は、この辞任要求が巧妙に仕掛けられた「時限爆弾」だということを悟らなければならない。枢機卿の言葉は国内にとどまらず、カトリック教会を通して世界に届くのだ。

 かつて、マルコス大統領が「枢機卿など何の力も持っていない」と語り、独裁政権の崩壊という手痛いしっぺ返しを受けた。マスコミの世論調査で八割の国民が「疑惑は事実」としている状況下、エストラダ大統領は独裁者と同じ道をたどる可能性がある。(13日・スター、テオドロ・ベニグノ氏)

おすすめ記事

フィリピン空軍(PAF)のヘリコプター墜落

2025/11/5 政治 有料
有料

4カ国防衛委員会設立へ 比日米豪国防相が会談

2025/11/4 政治 有料
有料

韓国、チリ大統領と首脳会談 APEC参加のマルコス大統領

2025/11/3 政治 有料
有料

比加VFAに署名 カナダ国防相が初訪問

2025/11/3 政治 有料
有料

弱まる多国間外交 トランプ氏アジア歴訪で露呈

2025/11/1 政治 有料
有料

比加VFAに署名へ 「同志国」拡大進む

2025/11/1 政治 有料
有料