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台風ヨランダ(30号)

2013/11/10 気象・災害
屋根が吹き飛んだオルモック市郊外の工場=セブ日本人会の石田武司会長提供

死者138人に急増。通信網まひで被害状況の把握が難航、今後さらに増加する恐れも

 9日午後6時の国家災害対策本部発表によると、ビサヤ地方を横断した台風ヨランダ(30号)による死者は、前日の3人から138人に急増した。負傷者は15人。同地方レイテ島を中心に被災地では通信網のまひが続いており、政府による被害の全容の把握は難航している。通信網の回復とともに、今後死傷者がさらに増加する恐れがある。アキノ大統領は10日朝にも、被災地入りする。

 死者は、レイテ州タクロバン市とパロ町だけで計118人、東サマール州が16人となっており、東ビサヤ地域に集中している。36州309市町の94万5千人世帯、428万3千人が被災した。

 ビサヤ地方、ルソン地方ミマロパ地域などの広域で停電が続いているほか、ビリラン、レイテ、南レイテ、サマール、北・東サマール、セブ、アクラン、アンティケ、カピス、北スリガオ各州では、通信網のまひで被災地との連絡が取りにくい状態が続いている。すでに、ロハス内務自治、ガスミン国防、ソリマン社会福祉開発、ペティリア各長官がレイテ州タクロバン市などの被災地に入ったが、アキノ大統領には衛星電話で報告を行った。

 大統領は同日夜に行った記者会見で、「現段階では全体の状況が把握できていない」と述べ、電力と通信網の回復が最優先だと指摘した。国軍の貨物機が通信機器と救援物資をタクロバン市に運んでいる。

 また、少なくとも同市、カピス州ロハス市、アクラン州カリボ町で、暴風雨と高潮により多数の民家が倒壊するなど被害が甚大だと説明。公共事業道路省に仮設住宅の整備を指示した。被災地では、道路や橋の寸断などで孤立化し、ヘリコプターでしか入ることができない地域があるという。

 厚生省、赤十字社のチームも現地入りし、医療支援、衛生管理に当たっている。

 大統領は、緊急支援の財源として、予備費10億ペソ、特別基金60億ペソが活用できると強調。復興支援は、2014年予算から拠出できると述べ、被災地の救援、復興を約束した。

 民放ABS︱CBNなどの現地からの報道によると、レイテ湾に面した州都タクロバン市では、暴風と高潮で市内が大洪水に見舞われた。沿岸部一帯では、コンクリートの頑丈な建物を除いて民家などがすべて倒壊、流されており、壊滅的な被害を受けたとみられる。

 同市内の商業施設では、多数の住民が無人の施設内に侵入し、商品を強奪する様子も見られた。(大矢南)

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