
28万4000人を動員予定
「Snow World」はSnow Man初となるスタジアムでの単独公演。19日と本日20日の国立競技場、6月7日と8日の神奈川・日産スタジアムからなる計4公演で28万4000人の動員が予定されている。このうち20日公演の模様は映画館での生中継を通じて、全国のファンに届けられる。
監修に松本潤
デビュー記念日となる1月22日にリリースされたキャリア初のベストアルバム「THE BEST 2020 - 2025」は売上160万枚を記録し、4月7日には本作に収録されている全61曲のストリーミング&ダウンロード配信がスタート。名実ともに日本を代表するアイドルグループとなったSnow Manはスタジアムという晴れ舞台でこれまでのキャリアを総括するように多彩な楽曲を次々と披露した。全6パターンの衣装はラウールがプロデュース。公演ではムービングステージ、リフター、トロッコなどが使用され、220トンの水、3500発の炎、3000発の花火など迫力あふれる演出が彼らのステージを彩った。演出の監修はSnow Manの希望で
夏のような暑さでも“Snow World”

東京都心の気温は午前中から30度近くまで上がり、4月にもかかわらず夏日に。Snow Manの大舞台にふさわしく、絶好の晴天に恵まれた。公演タイトルの「Snow World」を表現するようにマイク、ステージもすべて真っ白。銀世界のようなメインステージにサングラス姿の岩本照、深澤辰哉、ラウール、渡辺翔太、向井康二、阿部亮平、目黒蓮、宮舘涼太、佐久間大介が登場すると、約7万人の歓声が地鳴りのように響きわたる。心臓を揺さぶるようなビートのダンスチューン「Crazy F-R-E-S-H Beat」ではサビ前にサングラスを投げ、岩本が振付を手がけたダンスをめくるめくフォーメーションで披露。軽やかなギターサウンドで始まるロックチューン「ブラザービート」でも、グループの武器である息の合ったダンスと弾ける笑顔でファンの視線をさらった。
ソロ曲を初パフォーマンス
スタジアムライブでは、9人それぞれがソロ曲を初披露していく。岩本は夜景のビジュアルをバックに、イスやシルクハットを使いながらR&Bナンバー「7%」を艷やかにパフォーマンス。深澤のハツラツとした歌声が印象的な「iro iro」では、虹や星が描かれたボード、「イケメン☆たつや」と書かれたパネル、そしてカラフルな傘が彩りを加える。スモークに包まれながら現れたのはラウール。英詞の「Induction」で地を這うような低音ボイスとパワーみなぎるダンスで観客を惹き付けた。
渡辺はソファに腰かけながら、ご機嫌なサウンドのソロ曲「オトノナルホウヘ」を歌唱。カメラが趣味の向井は「ファインダー」で美しいファルセットを交えながら切ないムードを演出する。阿部はピアノが印象的に響いた「いっそ、嫌いになれたら。」で情感豊かな歌声を披露し、トロッコに乗った目黒はアリーナ席の間を縫うように移動しながら「朝の時間」に乗せて温かなエールを届けた。
宮舘がバラの花束にキスして、昭和歌謡を彷彿とさせる「I・だって止まらない」を歌い始めると、エレガントな魅力が炸裂。音が止むのを合図に、国立競技場をじっくり見回しながら十分な間を置いて「だって君が好きなんだもん」と7万人に甘いセリフを放った。佐久間のソロ曲「守りたい、その笑顔」は観客とのコール&レスポンスで大盛り上がり。ピンクのペンライトを手に得意のヲタ芸を全力で披露した。
マーチングバンドとのコラボ

ステージがいっそう華やいだのは、Snow Manとマーチングバンド総勢70人とのコラボパート。岩本の力強いドラミングをきっかけに始まり、マーチングバンドとともに壮大なサウンドを生み出していく。「Tic Tac Toe」では9人によるスネアドラムの演奏、「LOVE TRIGGER」では上手下手に分かれての熱いダンスバトルで観客を驚かせた。
ド派手な演出でもオーディエンスを圧倒していく。「Grandeur」ではスパークラーやファイアーボールが夕闇を照らし、メンバーは鋭い視線を向けながら激しく躍動。会場からは大きな歓声が何度も轟いた。甘酸っぱいラブソング「HELLO HELLO」では高さ20mの噴水が上がる中、ムービングステージに乗ったメンバーがさわやかさあふれるパフォーマンスでオーディエンスを魅了した。
メンバーカラーの花火

挨拶のパートでSnow Manからあふれ出たのは、これまで支え続けてくれたファンへの感謝の言葉。阿部は「国立という舞台に立つことを昔は想像もしてなかった。国立に連れて来てくれてありがとう」、佐久間は「夢のステージに立てたことがありがたいなと思います」、宮舘は「これからも愛し合いましょう」とメッセージを届けた。その後、9色のレーザーが光ったのを合図に「Dear,」へ。ゴンドラに乗った彼らはファンへの思いを込めたこの曲を、涙ながらに歌い上げた。「We'll go together」ではクライマックスを彩るように、メンバーカラーの花火全3000発が夜空に打ち上がった。
ペンライトの海で泳ぎたい

初となる国立競技場公演を終えたばかりのSnow Manは興奮冷めやらぬ中、囲み取材に応えた。深澤は「5周年というタイミングで国立に立てたことはうれしかったですし、素敵な景色が広がっていて感無量です」と感情をあらわに。ラウールも「Snow Manになれて、すべての運命が今日につながってると思うので、奇跡的な景色だなと思いました。うるっときましたね」、目黒も「改めてファンの皆さんを生で見たときに、国立でライブができてることに当たり前じゃないんだと改めて感謝の気持ちになりました」と感激した様子を見せた。ゴンドラからの景色に感動したという佐久間は「会場のお客さんをバーっと見たんですけど、夢にまで見た景色だなと感極まって号泣しました。ペンライトの海がきれいでした。泳ぎたかったです」と思いを口にした。
松本潤の話題で大盛り上がり
ライブを監修した松本の話題になると、彼らのトークは勢いに乗る。ラウールは「嵐さんが国立競技場で何回もライブをやられていて、その演出を松本くんが担当されていたので、僕らから監修をお願いしました。ドーム規模の見せ方とはまったく違う国立での見せ方があるんだと非常に勉強になりましたね。あと松本くんのご指導で『衣装はとにかく目立ってくれ。青空に映える色にしてくれ』っていうのは強く言われました」と松本への敬意を示しながら話した。続いて、佐久間も「カメラ割りをすべて覚えていて、偉大すぎると思いました」、阿部も「Snow Manの曲を全曲聴き込んでくれて『ここの盛り上げパートはこの曲でどう?』というアイデアをくださって、ホントに愛を感じました」と語った。
松本から具体的なアドバイスを受けたという渡辺は「各会場を熟知している偉大な先輩だなと思ったのが、例えば僕だったら、『いつもの煽りのトーンだと国立で聞こえにくいかもしれないから、声のトーンを1個下げてしゃべってみたら?』と言っていただいて。声色まで監修していただきました」と明かした。松本のファッションに目をつけた向井は「帽子を2種類持って来てました。ゲネのときはおしゃれなハットだったんですよ。本番はバレるのが恐かったんでしょうね。キャップでした」とうれしそうに話す。ソロ曲の話題になると、宮舘は自身のパートでの独特の間を記者陣からツッコまれ、「今初めてしゃべるんですけど、あの間は僕が“監修”しました」と松本によるアイデアではないことを強調。こうして、松本のトークで大盛り上がりとなり、渡辺は「見出しが(Snow Manではなく)松潤になっちゃうんじゃないの?」と嫉妬心をのぞかせた。
5年でビジュが整ってきた
5周年でスタジアムのステージに立てた理由を聞かれると、岩本は「応援してくれるファンの人たち、支えてくれる人たち、この9人だったっていうのが理由ですね」と誇らしげに言う。また5年間での変化については、深澤が「カッコよくなった……ビジュが整ってきた」と自画自賛。ラウールは「舘様(宮舘)がふざけるようになりました。おふざけで生計を立てています」と宮舘のキャラクターを引き立てた。最後は岩本がリーダーらしく「皆さんのおかげで初めて国立競技場のステージに立たせてもらって。まだまだ一緒に見たい景色がありますので、今後ともSnow Manの応援をよろしくお願いします」とファンに向けてメッセージを送った。
公演情報
Snow Man 1st Stadium Live~Snow World~(※終了分は割愛)
2025年4月20日(日)東京都 国立競技場
2025年6月7日(土)神奈川県 日産スタジアム
2025年6月8日(日)神奈川県 日産スタジアム
提供元:音楽ナタリー