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比が新興国で1位 投資・財務透明性指標

2024/7/8 経済
経済ブリーフィングに出席した、左からシカット中銀上席総裁補佐官、パガンダマン予算管理相、レクト財務相、バリサカン国家経済開発庁長官=5月27日、竹下友章撮影

IIFが発表する世界50カ国の投資関係・債務透明性指標でフィリピンが最高スコアを獲得

 世界約60カ国の民間銀行・中銀・ヘッジファンドなどが加盟する国際金融協会 (IIF)が今月出した報告書で、フィリピンは投資家関係(IR)・債務透明性の両方の指数で最高スコアを獲得し、対象となった50の新興国の中で1位となった。7日に財務省が発表した。

 投資関係(IR)担当当局へのアクセスや、情報公開の形式など23指標を総合して評価する投資家関係指数(最大50点)では、比は最高に近い48・8ポイントを獲得。単独で1位となった。2位は48・7点を獲得したインドネシアだった。他の東・東南アジア諸国では、マレーシアが16位、タイが22位、韓国が32位、ベトナムが44位、中国が45位などの順だった。

 債務データやマクロ経済情報の入手容易性などで評価する債務透明性指標では、最大13点中、比は12・5点獲得、インドネシアと同率1位となった。その他の東・東南アジア諸国では、マレーシアが9位、タイが14位、韓国が26位、中国が37位、ベトナムが40位に付けた。

 レクト財務相は声明で、「比は投資家関係と債務の透明性において世界レベルに達しているという事実は、財務省が情報公開と投資家関係について積極的に取り組んだ結果であり、国家財政の将来にわたる安定を確保するというマルコス政権の決意の反映でもある」と述べ、歓迎の意を表した。

 特に投資家との関係強化の取り組みについて、比政府が国内外で頻繁に「フィリピン経済ブリーフィング」を開催し、投資家に比の財政とマクロ経済状況および主要政策を説明している点を強調。1月のレクト財務相就任以降、比、米国、日本で既に3回開催していることを紹介した。

 また比の債務透明性イニシアチブを主導する財務省理財局が、毎月政府キャッシュ運用報告書(COR)、国家債務報告書を出しているほか、政府が毎年財政リスク報告書(FRS)を出していることも説明した。(竹下友章)

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