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1月3日のまにら新聞から

21年をより幸せな年に 新型コロナ克服へ

[ 634字|2021.1.3|社会 (society)|新聞論調 ]

 2020年は新型コロナウイルスの大流行により世界中の人々が息をのむようなひどい年だった。フィリピンではタール火山の噴火から始まり、コロナ禍、汚職スキャンダル、相次ぐ台風被害など、危機が重なった年でもあった。

 経済アナリストは、前例のない景気後退で経済予測数字の下方修正を何度も余儀なくされた。海外で働く約50万人の比人も職を失い、帰国せざるを得なかった。比政府も新型コロナによる大幅な税収減とコロナ対策の支出増で借金を増やしている。

 20年は目に見えない殺人者に対して世界が無力に見える年だった。うつ病が増え、自殺予防ホットラインに助けを求める声が急増した。

 だが、年の終わりが近づくにつれ、新型コロナによる深刻な経済打撃は底を打ち、21年には経済が回復するとの期待を人々は抱き始めるようになった。科学者たちは前例のないスピードでワクチンを開発しており、希望も芽生えている。ワクチン接種はいくつかの国で既に進行中で、海外で医療フロントライナーとして働く比人もその接種に関わっている。比も米製薬大手ファイザー製などのワクチンに期待している。21年の人々の健康と経済の回復はワクチンに大きく依存することになる。

 一方、一部アナリストは、ワクチンの正式承認の遅れなどから健康と経済の両面の回復で、比が近隣諸国に遅れをとる可能性を警告している。その警告が杞憂(きゆう)であったと1年後には証明されていることを願う。昨年よりも良い年を迎えたい。(1日、スター)

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