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12月20日のまにら新聞から

国家的悲劇の400万世帯 空腹のクリスマス

[ 639字|2020.12.20|社会 (society)|新聞論調 ]

 何百万人ものフィリピン人が飢えに苦しみながら、今年のクリスマスシーズンを迎えている。

 世論調査機関のソーシャル・ウエザー・ステーション(SWS)は11月21〜25日に新型コロナウイルスの流行が始まって以来、初めて対面調査を実施した。

 過去3カ月間に少なくとも1度は食べるものがないことを経験したと回答し「不本意な飢餓」と定義された人が、全体の16%に上った。過去最高だった9月の30・7%から減少したものの、コロナ流行前の昨年12月の8・8%と比べると、2倍の数字だ。

 地域別で飢餓発生率が最も高かったのは、相変わらず人口密度の高い首都圏で、約4分の1を占めた。次いでミンダナオ、首都圏を除くルソン、ビサヤの順だった。

 コロナ禍の間、政府は貧困層を支援する社会的改善プログラムを実施してきた。しかし、今年9月には飢餓世帯は760万世帯に達し、改善された11月でもまだ約400万世帯が飢餓を経験していることになる。

 飢餓は、防疫強化措置のために生計を失った人々が被っている多くの困窮の一つに過ぎない。

 国民を守り、正常な状態に戻すために、信頼性の高い新型コロナウイルスワクチンの調達を加速させなければならない。ワクチン入手の緊急性は言うまでもなく、早急に検査と接触者追跡の改善も行う必要がある。

 経済が徐々に回復してきているため、飢餓状態にある人の数は減少しているとは言っても、まだ400万の飢えた世帯があることは、国家的な悲劇だ。(18日・スター)

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