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12月4日のまにら新聞から

自転車利用者の安全 全国自転車の日

[ 787字|2020.12.4|社会 (society)|新聞論調 ]

 毎年11月第4日曜日が大統領布告で「全国自転車の日」と定められた。22日はその初めての日となった。原動機なしの交通手段を持続可能な発展と環境保護の促進の手段として重要だと表明したものだ。自転車利用を呼び掛け、政府に積極的政策を求めてきた人々は歓迎している。コロナ禍による都市封鎖で利用者が増えている今、それはなおさらのことだ。

 国家経済開発庁(NEDA)によれば、経済活動の部分的再開が認められていた9月時点で、首都圏労働者の58・2%が職場復帰を許されたが、22・7%は通勤手段がなく出勤できず、出勤できたのは35・5%だけ。「1つ空け着席」などの社会的距離規則のため、公共交通機関の輸送力が不足していた。自治体や病院、民間団体は、特に医療従事者らの通勤手段不足問題を解決するため、自転車のシェアや寄贈の取り組みを4月から行っている。

 労働研究所による9月の調査で、道路の安全、劣悪な路面状況、駐輪場の不足が自転車不使用の理由であることが浮かび上がった。8月23日には23歳の看護師レンツジェイソン・ペレツさんがひき逃げされて死亡する事件が起き、首都圏での自転車利用が命がけであることを示した。

 ブルームバーグは3月の記事で自転車が利用しやすい町の利点を挙げて「自転車道と歩道の整備は交通をより災害に強く、公平なものにする。石油価格に影響されず、気候にもウィルスにも強い。車道や駐車場の整備に公費を使うより、よほど意味がある。さらに気候変動対応のためにも欠かせない」としている。

 全国自転車協会は、渋滞が激しく、運転マナーが悪い、マニラのような途上国の首都では、自転車利用者に安全な乗り方を指導することが大切だとし、無料安全講習を提供している。政府は、歩行者と自転車利用者にやさしい道路の実現・維持に日々努めなければならない。(29日、インクワイアラー)

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