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8月28日のまにら新聞から

政策は恣意的で非科学的 ジプニーの運行再開問題

[ 772字|2020.8.28|社会 (society)|新聞論調 ]

 失職中のジプニー運転手が車道に立って自家用車の運転手に寄付を求める姿をあちこちで見かける。前政権と現政権のジプニー廃止の方針は知っていたが、実際にこんな光景を見ることになるとは思わなかった。許可された一部路線を除く運行禁止で運転手25万人が職を失った。

 ジプニーは比人の主要な交通手段だ。フロントライナーを含め通勤者が多大の困難を強いられている。運輸省と新型コロナウイルス対策省庁間タスクフォース(IATF)は、ジプニーは感染防止の観点から安全でないので禁止だと言う。一方、政府はジプニーに替わる交通手段の提供も、運転手への緊急援助もできていない。

 ジプニーの運行再開は安全なのか。医療関係労働者団体セカンド・オプションは「ジプニーは安全だ」「政府は禁止の科学的・医学的な説明・証拠を提示していない」と批判する。

 「許可されている新型ジプニーと急行バスは冷房のため換気が限られ密な環境となっているが、ジプニーは窓が大きく乗降口に扉がなく換気が良い。適切なフィジカル・ディスタンスを取ればリスクは減らせる」と分析。「トライシクルは初め許可されなかったが、説明もなく認められるようになった」「オートバイの運転手と同乗者の間の防護用シールドを配偶者同士らの2人乗りの条件にしたが、今週、説明もなく不要と発表した。そもそも初めになぜそれが必要かの科学的説明もなかった」と指摘する。

 恣意的で非科学的なジプニーに対する基準を他の交通機関にも適用すれば、すべて禁止になるだろう。そうすれば、政府高官も使う自家用車の例外扱いが目立つことだろう。廃止すべきものがあるとすれば、それは換気の良いジプニーではなく、ジプニーの運行禁止やオートバイの危険な防護用シールド義務化などの恣意的で非科学的な政策なのだ。(22日、ブレティン、トニョ・クルス)

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