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3月13日のまにら新聞から

高リスク層向けの対策を 新型コロナウィルスとの闘い

[ 752字|2020.3.13|社会 (society)|新聞論調 ]

 新型コロナウィルスの蔓延を防ぐため、ナボタス、サンフアン、カインタ、マリキナの首都圏各市、リサール州タイタイ町はこの月曜日から休校措置をとった。住民より市当局がパニックになっているようだ。ドゥケ保健大臣がこれを指示しなかったのは賢明と言える。同大臣によれば、国内で新型肺炎の感染者が増加しているとしても、休校を行うには適切な時期ではないという。国会でもサルセダ上院議員が、中国のようにマニラ首都圏を封鎖する大統領令を出すべきだと提案したが、同大臣は時期尚早だと拒絶した。

 政府が厳格な措置をとる場合、切迫した状況と確固とした理由がなければならない。こうした対策が予防的措置として取られれば、ウィルスそのものよりも社会に混乱をもたらしてしまうだろう。現在の感染者と死者の数は、わが国の人口1億700万人からすれば多くなく、国内での蔓延を示すエビデンスもまだない。わが国の保健当局や病院は、検査の努力や、感染が疑われる者の隔離など、よく対処している。

 本紙は、保健の専門家が「見当違いの不安」に対し警告を発していることに注目するよう求める。感染や蔓延を防ぐ努力が適切な人々に対してなされなければ、その努力は効果をあげられず、限られたリソースを無駄にしてしまう。さらに馬鹿げているのは、政府機関の業務を停止するという考えだ。

 新型コロナウィルスとの闘いは、現段階でわかっている事実から出発すべきだ。このウィルスは、若年層は比較的重症化することが少なく、高齢者や既往歴のある人のリスクが高いとされる。学校や航空機などではなく、介護施設や病院にフォーカスして防疫措置を取るべきなのだ。デング熱対策では子ども達が対象となったが、新型コロナウィルス対策では高齢者にフォーカスすべきだ。(10日・タイムズ)

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