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12月22日のまにら新聞から

問題終結はほど遠い マギンダナオ虐殺判決

[ 667字|2019.12.22|社会 (society)|新聞論調 ]

 「私たちは彼らの証人になろう」。マギンダナオ虐殺事件の後の2009年11月29日のオピニオン面に、私たちは書いた。そして今月19日の判決まで、インクワイアラー紙は他のメディアと一緒に、このひどい犯罪の報道を忠実に続けてきた。「証人」となる時、私たちは「血まみれのかけらを寄せ集める」よう努め、「恐怖に接近する」ために言葉を探した。

 10年を経てようやくアンダル・アンパトゥアン被告らに有罪判決が下った。しかし、先立たれた妻や子どもらの大きな喪失感と痛みがこの判決だけで和らぐだろうか。

 「私たちは不快な質問を続ける。なぜこんなことが起こりえたのか」とも書いた。

 この不幸な群島の注意深い観察者なら、この虐殺があらかじめ定められていたと気づくかもしれない。マギンダナオ州は支配者間の激しい権力闘争に苦しめられてきた土地で、国内では2番目に貧しい州だ。6割が貧困線以下で生活する一方、支配者一族はマカティ市の高級店に入り浸る。富と権力を維持するためには成り上がりを許してはいけない。その意味でアンパトゥアン知事に大胆に挑戦するための車列の運命は決まっていた。実行に当たっては、アロヨ大統領と01年以来親密な関係にあったことも間違いなく計算にあった。

 判決は出たが、問題終結にはほど遠い。事件に関与した80人が逃走を続け、58人目の犠牲者レイナルド・モマイ氏の問題も残っている。無罪となった被告の長いリストも受け入れられない。

 縮小する民主的な空間でジャーナリストは危険にさらされたままだ。(20日・インクワイアラー)

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