休暇が必要だ 仕事中毒の大統領
大統領府のパネロ報道官は、ドゥテルテ大統領には休暇が必要だと表明した。その理由は、てっきり外遊が重なって疲労が重なっているのかと思ったが、必ずしもそれだけではないらしい。
パネロ報道官によると、最大の理由は大統領の「仕事中毒」にあるようだ。バンコクで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)の一連の会合でも、各国首脳から「ドゥテルテさんは働き過ぎではないか」と心配する声が上がったという。
大統領が疲れた様子を見せるたびに、健康不安説が浮上し、持病などが報じられる。しかし、問題の本質にあるのは、病気よりも仕事中毒で、細かな法案の署名一つにしても、自ら慎重に吟味し、さっと済ますことができないたちであることらしい。
元大統領補佐官のゴー上院議員は、ASEAN会議後は「1週間の休暇を大統領には取ることになる」と発言したが、これも大統領の働き過ぎを心配しての発言のようだ。大統領の日々の仕事ぶりをもっと率直に国民に伝え、大統領の健康に問題があるのか、それとも働き過ぎなのかを考えてもらうべきだ。
ドゥテルテ大統領は、就任以来の3年半で、生産的な仕事を数多く為し遂げた。過去のどの大統領もドゥテルテ氏ほど多くの外国訪問を重ねてはこなかった。大統領がこれだけの忙しさを自らに課しているのも1億700万人の国民が抱える問題を解決に尽力しているからだろう。それは分かるが、やはり休暇は取るべきだ。大統領の最近の様子を見ると、それは明らかに必要だ。(8日・マニラタイムズ)