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8月2日のまにら新聞から

汚職の証拠を固め有罪に 関税局の大規模汚職問題

[ 791字|2019.8.2|社会 (society)|新聞論調 ]

 ドゥテルテ大統領は、関税局の幹部や職員計64人が汚職に関与している疑いがあるとして、即座に懲戒免職する姿勢を見せている。さらに最近、大統領府は100人の幹部や職員を汚職に関わったとして解雇すると発表した。このまま続けば、同局は人手不足の難局を迎えるかもしれない。

 こうした処分には、正当な手順を踏んだ手続きを行うべきだという声も多い。

 大統領府にとって重要なことは、汚職疑惑の渦中にある職員や幹部に関する確固とした証拠を集め、行政処分と刑事告発を行うことである。実はこれを国家捜査局が最近、国税局幹部に対して実現している。

 国税局パシッグ市事務所の幹部2人が7月20日、ケソン市のホテルで賄賂を現金で受け取ったとして、おとり捜査で逮捕された。2人は通信企業に対し、16億ペソの法人税の申告漏れがあるものの、1億6千万ペソを支払えば見逃すと持ち掛けた。交渉の末に7500万ペソを支払うことで合意し、当日、ホテルで2箱に入ったマーク付き入りの現金を受け取ったところで逮捕されたのである。

 この国税局幹部2人は逮捕後、メディアにさらされた時に自分の顔を隠し続けた。このような恥ずかしい姿をさらせば、おそらく今後、同じように恐喝・収賄をする職員が現れることが抑えられるだろう。

 このような逮捕が増えれば、ドゥテルテ大統領も訴えているように、国民も汚職に手を染めている役人らを告発し、汚職撲滅を進める政府を支援することになるだろう。

 加えて政府役人らの暮らしぶりの点検をはじめ、大統領が求めている、脱税や資金洗浄への関与の疑いのある銀行口座の情報開示制度が確立すれば、ますます汚職の取締りが進むだろう。もちろん司法も汚職訴訟の迅速化に取り組むのだ。逮捕された役人たちが確実に訴追され有罪判決を受ければ、それこそ公務員の汚職を防止する圧力となる。(7月28日・スター)

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