エンジニアに正当な対価を 技術者不足
最近のエンジニアに関する記事では、いつもより多くの読者のメールを受け取った。フィリピンより人口の少ないベトナムで毎年2倍の大学生が工学部を卒業していることと、司法試験の結果が常に新聞の1面に掲載されるのに対し、エンジニア試験ではそうではないことに多くのコメントが集まった。
2015年の世界経済フォーラムによると、ベトナムでは人口10万人当たり年間105人の工学部卒業生を生み出している一方、比は50人に満たない。さらにそのうち半分だけがエンジニア試験に合格する。
ある読者は教育制度の不十分さを原因に指摘する。「工学の基礎は科学と数学だが、科学の授業で実験はほとんどなく、実験室を使うことは少なく魅力に乏しい」ため、子どもたちは理系を選択しなくなるのだという。
また別の読者は需要側の問題を指摘した。卒業後に十分な報酬のある仕事が多くなく、学生が工学部を選択しないのだ。それはエンジニアを必要とする企業への投資が魅力的でないためで、そのうえ政府や社会からの支援もない。
彼らは海外でその国のインフラ開発のために雇われている。政府の掲げるインフラ整備策「ビルド・ビルド・ビルド」のようには大事にされず、比では中国人エンジニアが好まれている。
比人のエンジニアは十分に評価されておらず、エンジニア不足に陥っているのは不思議ではない。技術力の低い国に留まり続けないため、即急な対応が必要だ。(11日、インクワイアラー)