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4月14日のまにら新聞から

司法に根本的な変化を 汚職の温床

[ 633字|2019.4.14|社会 (society)|新聞論調 ]

 行政機関から要請を受けなくとも、司法の汚職は自然淘汰(とうた)されると主席判事が話した。ベルサミン最高裁長官は、大統領府麻薬取締局(PDEA)が麻薬取引に関係しているとする13人の判事の実名公開を拒んでいるとの声明を出した。13人の情報精査が続くが、裁判所は捜査を拒んでいるかのようだ。

 PDEAは検察庁関係者が含まれる麻薬リストの公表も先延ばししているが、検察庁を管轄する司法省は、精査後のリストが公表されたら直ちに調査を実施するとした。

 しかし、司法において麻薬のみが汚職なのではない。訴訟や判決、一時差し止め命令など全てが不正の温床となり得る。腐敗した判事は、エストラダ元大統領が公然と非難するより以前から「法服をまとったごろつき」と呼ばれていた。 汚職は、裁判制度における正義が買収できる者の側にある、との一般認識を強化してきた。この国には「法律を知ることよりも判事を知ることの方が重要」との冗談もあるぐらいだ。

 脆弱(ぜいじゃく)な法の統治は、犯罪を助長し投資家を尻込みさせ、社会に深刻な貧困や反乱という不正義の種をまく。最も裕福で経済的に成功する国には、より平等で効率的な司法制度が整い、法の統治が行き届いているのは何も偶然ではない。

 フィリピンでは政治家など利益集団が、判事の指名権も持っており、司法の独立は最初から妥協を求められる。そんな司法に業績主義が入り込む余地はない。本当の意味での司法の変化が望まれている。(11日、スター)

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