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12月23日のまにら新聞から

改善への具体策示せ マニラ湾汚染

[ 631字|2018.12.23|社会 (society)|新聞論調 ]

 政府はボラカイ島に次いでマニラ湾の環境改善対策を行うという。ドゥテルテ大統領がボラカイ島を「汚水だめ」と指摘した何年も前の2005年、環境天然資源省はマニラ湾を「大きな下水道」と表現し、対策の必要性を呼び掛けていた。

 シマツ環境天然資源長官はこのほど、マニラ湾の水質が基準値を大幅に超えるものだと発表し、本格的な対策の実施を公言した。比の首都の中心部に位置し、水平線に沈む美しい夕日で有名な同湾だが、その環境汚染は深刻なものだ。美しい海で有名なボラカイ島は半年閉鎖されて対策が講じられたが、遊泳などとうていできる基準ではないマニラ湾は一体何年かかるだろうか。

 シマツ長官はボラカイ島で行ったように政府を挙げて対策を行うとしているが、同湾は首都圏各市だけでなく、カビテ、ラグナ、バタンガス各州などカラバルソン地域、中部ルソン地域も関係してくる。もちろん対策案は歓迎するが、アティエンサ下院議員はシマツ長官の発言に対し具体案や達成や対策実行への目標期日がまったく示されていないと指摘した。

 アティエンサ議員はアロヨ政権の環境天然資源長官だった時に、同湾を「大きな下水道」と表現し、環境対策に乗りだそうとしたが、抜本的な対策は取れずに頓挫した。シマツ氏に対しては「マニラ水道会社とマイニラッドの水道会社2社の協力なしでは無理だ」と助言している。

 同湾が大きな下水道の汚名を返上できるよう、具体的で抜本的な対策を講じなければならない。(21日・スター)

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