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12月9日のまにら新聞から

ルマドの自決権優先を オカンポ元議員逮捕

[ 642字|2018.12.9|社会 (society)|新聞論調 ]

 バヤンムナのサトゥール・オカンポ元下院議員、政党ACTのカストロ議員らの逮捕は驚きだった。容疑が人身売買と誘拐だったからだ。

 彼ら2人と教師らは、ミンダナオ地方北ダバオ州タラインゴッド町の検問所で、少数民族ルマドの子ども14人を連れていて逮捕された。グループはルマドの子どもの窮状を確認する「連帯ミッション」中だった。彼らによると、学校は共産党がルマドの子どもを洗脳しているとして民兵組織に閉鎖されたという。

 学校を運営する左派が標準的なカリキュラムを教えるとは思えないし、学校で洗脳がないとも断言できない。しかし、彼ら急進主義者がルマドの子どもたちを虐待しているという兵士の声明を受け入れることも難しい。

 オカンポ氏は79歳。政治家、活動家で元タイムズ紙の記者だ。共産党の統一戦線組織、民族民主戦線(NDF)の共同設立者でもある。カストロ議員は教師の代弁者で、どちらも誘拐犯としては知られていない。主催者によると、彼らは連帯ミッションに招待されただけだったという。

 逮捕は令状なしで行われたが、警察は子どもの両親やルマドの指導者から苦情の訴えを受けていた。子どもが通っていたサルグプンガン・コミュニティー・スクールは教育省の認可を受けていなかった。

 少数民族ルマドと子どもが国軍と左派の綱引きに巻き込まれるのは不幸なことだ。ルマドの福祉や生計、教育は忘られている。ルマドの人たちの自決権よりも、政治闘争を優先することはあってはならないはずだ。(タイムズ・2日)

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