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10月28日のまにら新聞から

債務地獄にはまらないか 中国からの融資

[ 638字|2018.10.28|社会 (society)|新聞論調 ]

 自国のインフラ整備事業に中国の融資を利用することが中国の「債務地獄外交」にはまることに気付き、多くの国で再検討が始まっている。最貧国の一つであるシエラレオネは先週、首都近郊に4億ドル相当の空港を中国の融資で建設する計画を中止した。

 2022年に完成予定の巨大プロジェクトはコロマ前大統領がビオ大統領に委任したが、巨額の貸付金が問題視された。多くのアフリカ諸国が中国への債務不履行という懸念を抱えている。

 「一帯一路」構想のもと、中国は、債務国の天然資源を担保に高金利の巨額貸し付けを行っている。債務国が債務不履行に陥ると、中国は資源管理が可能となる。スリランカは昨年、中国に10億ドル以上の債務を抱え、中国の国営企業に港を差し出した。

 中国が資金を提供するプロジェクトでは、地元の企業や労働者ではなく、中国の建設業者を優先して採用する必要がある。 2〜3%の金利は、わずか0・25〜0・75%の日本よりずっと高い。

 ドゥテルテ政権は貧困国への大規模融資を行う中国の「隠れた計画」にいて気付いていないようだ。一部専門家は中国政府による新たな植民地化とも指摘する。

 中国はチコ川ダム事業に43億7千万ペソの予算を設定、中国企業が事業を行う。このほか比国内で合計120億ドルの事業も行う予定で、習近平国家主席の来比時に署名が行われるという。

 「融資が領土拡大のやり方だ」という野党議員の声を果たして大統領府は聞いているだろうか。(20日、インクワイアラー)

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