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4月29日のまにら新聞から

閉鎖に見合う結果示せ ボラカイ浄化

[ 675字|2018.4.29|政治 (politics)|新聞論調 ]

 ボラカイ閉鎖は、一つの島すべてが閉鎖されるというフィリピン史上初めての出来事だ。閉鎖後のボラカイ島では半年間、大規模な環境浄化が行われ、近代的な排水処理施設も造られる。

 比では初めてながら、世界的な観光業の発展によって、同じような問題はアジア各地で起きており、月単位でビーチなどが閉鎖された例もある。

 しかし、ボラカイの場合は、ほとんど警告なしで閉鎖が強行されたという点に問題がある。比の旅行シーズンのピークで、何カ月も前から予約していた旅行客をはじめ、観光業に携わる多くの人が影響を受けた。

 さらなる問題は、ボラカイ浄化は基本計画もなく、限定的に進められていることだ。今回の環境浄化が島の長期的再生、持続可能な島の発展につながるかどうかも定かでない。

 さらには島の閉鎖と半年後の再開をめぐって汚職や権力乱用が起きないかという問題も懸念される。ボラカイの海を「汚水だめ」と2月に発言し、閉鎖へと導いたドゥテルテ大統領は、そういうことが一切起きないよう厳重に監視するべきだ。

 比にはボラカイよりもはるかに汚染が進んでいるビーチがある。ボラカイ閉鎖によって、そういう場所でも緊急対策がとられるかもしれない。人々はさらに、ボラカイにおいて環境基準に反した違法建築物に許可を与えた者を罰することも望んでいる。

 閉鎖に伴い、多くの人が生活の糧を失った。旅行者も迷惑を被った。この閉鎖による経済損失額は20億ペソと予想されている。閉鎖は、これだけの痛みに見合うものであったことを、島再開時に政府は示さなければならない。(26日・スター)

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