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3月18日のまにら新聞から

相手選んだ戦争でないか 現政権の薬物対策

[ 657字|2018.3.18|社会 (society)|新聞論調 ]

 大統領府のスポークスマンは「麻薬王」と呼ばれてきた3人との戦いは「まだ終わっていない」と言っている。司法省は麻薬密売組織幹部とみられてきたカーウィン・エスピノサ、ピーター・リム、ピーター・コーの3氏を不起訴とする判断をしたが、上院がこの判断の妥当性を精査することを検討中だ。

 カーウィン・エスピノサ氏の父は元アルブエラ町長のロランド・エスピノサ氏で、ドゥテルテ政権下の2016年11月に拘置施設の中で警察官に射殺された。その時に息子のカーウィン・エスピノサ氏は「麻薬取引をやっているのは自分であって父ではない」と明言した。同時にデリマ上院議員(麻薬取引の罪で起訴済み)が司法長官時代に、上院選出馬資金を提供したことも明かした。

 エスピノサ氏の忠実な子分であるマルセロ・アドルコ氏は、エスピノサ氏に薬物を供給していたのがリム氏だったと証言している。

 一方、リム氏によると、本人もきょうだいもドゥテルテ大統領の支持者で、ダバオでドゥテルテ氏本人と会ったこともあるという。

 司法省の結論は、マルセロ・アドルコ氏の証言は信用性が低く、3人を起訴とするには証拠に乏しいということだった。ただ、アギレ司法長官は、その結論について事前に報告を受けなかったとしている。

 この件はリム氏と大統領との個人的関係、エスピノサ氏によるデリマ議員に対する証言などが絡み、「政権は相手を選んで麻薬戦争をしている」との疑惑につながっている。ドゥテルテ政権はそうでないことを国民に納得させなければならない。(14日、スター)

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