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2月26日のまにら新聞から

歴史を繰り返さないために 現政権初のエドサ革命記念

[ 742字|2017.2.26|社会 (society)|新聞論調 ]

 元マルコス大統領遺体の英雄墓地(首都圏タギッグ市)への埋葬を許し、独裁者の子どもから大統領選挙への選挙資金の支援を受け、外遊先の中国では独裁者の息子を次期大統領と紹介。ドゥテルテ大統領が、エドサ革命記念の式典を控えめに実施するよう指示したのも理解ができるだろう。

 過去30年、2月22〜25日はアキノ政変(エドサ革命、1986年)を記念し、政府の記念式典や、市民による慰霊や革命を祝う集会が行われてきたが、ドゥテルテ政権初のエドサ革命である31周年記念で大統領府は、「国民が過去にとらわれずに前に進めるように」と記念式典を簡素に行うよう指示した。しかし、いったいどの国民が「過去にとらわれている」というのだろうか。

 ロブレド副大統領は大統領府の指示に対し「歴史を忘れて、ただ単に前に進むという行為は、同じ間違いをまた繰り返す結果に導くだろう」と警鐘を鳴らした。

 毎年エドサ革命記念には、当時の様子をエドサ通りで再現する行進が行われる。改革が「ピープルズ・パワー」と呼ばれているように、エドサ革命は市井の人々が集い独裁政権を覆した、非暴力の革命だった。 

 25日に革命を記念し行われる集会や式典によって、フィリピンは「非暴力での変革が可能である」ということを国内だけでなく世界に示している、いわば大きな歴史の授業のようなものでもある。

 1986年にはまだ幼かった比の若い世代にも、非暴力による革命と民主主義を語り継ぐ大切な日だ。また、戒厳令下で人権被害にあった被害者、行方不明者、死者に慰霊の祈りをささげる日でもある。

 独裁政治をにおわせる強権政治が行われ、民主主義が危機を迎える今だからこそ、エドサ革命を語り継がなくてはならない。(23日・インクワイアラー)

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