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11月24日のまにら新聞から

「物売り」の昇進 餅菓子公務員

[ 686字|2014.11.24|社会 (society)|新聞論調 ]

 バイクに乗り、紺色の制服を着た首都圏開発局(MMDA)の交通整理員がバスの乗客に手を伸ばし、昔ながらの餅菓子を売っている様子が動画に撮られ、メディアを介して公開された。

 騒動がより大きくなったのは、この情報がMMDAのトレンティーノ局長まで届いた時だった。あろうことか局長は「息子の学費のためと言って、賄賂を受け取らず餅菓子を売っていた」というこの公務員を褒めたたえ、さらに昇進させたのだ。

 勤務中に餅菓子を売り、法規を犯す悪い例となったのに、この公務員は昇進などという待遇を受ける必要があったのだろうか。

 もし交通整理員全員が同じことをした場合、だれも彼らの指示に従わないだろう。われわれは首都圏の交通渋滞が悪化している原因を知ることになった。

 勤務中に何かビジネスをやるというのは違法行為だ。非番の時にやるのはいいが、制服を着るべきではない。なぜ制服を着るのかと聞かれたとき、問題の交通整備員は「制服を着ていなければ客は私の商品を買わないからだ」と答えた。

 なんということだ。トレンティーノ局長、あなたはなぜ昇進させたのか。公務員がこうした実態では大きな不安に駆られる。

 法を守らせる立場にある警官についても、ヘルメットを着用せず、制服姿でオートバイに乗っている動画が見つかっている。深刻な法律違反だ。

 ヘルメットを着用するという法律を、法の執行者たる警官が破っているのに、われわれ庶民に法を守れと言うのだろうか。自分のことを棚に上げ、他人に注意するような人の言うことはだれも聞かないだろう。(20日・ブレティン、ベル・R・サンルイス氏)

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