復興にNGOの視点を 被災地からの手紙
国際的な非政府組織(NGO)の「オックスファーム」が台風ヨランダの主な被災地で実施したフィールドワークの結果を発表した。報告書では東部ビサヤ地域の住民の32%が土地を持たず、45・5%が最貧困の状態にある。
あらゆる深刻な問題が被災者に住居を用意しようとする努力を封じ込めている。復興担当のラクソン大統領顧問の対応も目立った効果が見られず、辞職したがっているといううわさもある。
環境保護団体のCECのフランシス・クインポ代表から、被災地復興に資する手紙が届いた。タイトルは「ヨランダ復興への障害」となっている。
「我々はヨランダ被災地の復興のために活動する団体のひとつだ。政府の対応の遅さにはがっかりしている。これは緊急で人道的な問題だ。
災害発生から9カ月以上が経過した。地元の団体や国際NGO、地域の人々ができる限りの努力をしている。暑い夏を仮設テントで乗り切った後、今は雨風が断続的に不幸な状況に追い打ちをかけている。政府の住宅建設禁止区域政策は、被災者の安全や生計手段へのアクセスを確保する再定住地には適せず、状況を悪化させている。
政府が土地開発に本腰を入れさえすれば、シェルターを提供する準備ができているNGOは余るほどある。緊急予算や今も政府への寄付があり、不可能なことではない。
我々は環境に良く、災害に強い伝統的な住宅再建を取りまとめている。住民の意見も取り入れている。政府には頭を柔軟にし、主権者である被災者の声を聞き、地域の状況を理解し、NGOの利点を支持して迅速対応を要請したい」(15日・タイムズ)