産業投資で雇用創出を
失業率悪化
2013年は過去最大の外国直接投資額を記録した。経済成長率は中国に次いで2番目に高い。14年の成長率はやや落ち着きそうだが、それでも高成長の維持が期待される。
一方で政府の課題は、いかに経済成長を雇用創出に反映させるかだ。不完全就業率は依然高いままだ。国家統計局(NSO)が発表した最新の労働力調査によると、1月の完全失業率は前年同月比0・4ポイント増の7・5%。労働人口に換算すると、完全失業者数は前年同期の270万人から290万人に増えたことになる。
加えて710万人が半失業状態にある不完全就業者という。しかも台風ヨランダやボホール地震で甚大な被害を受けた東ビサヤは調査対象に含まれていない。
専門家は失業率統計が比の堅調な経済パフォーマンスと矛盾していることを指摘する。しかし、これは驚くべきことではない。経済成長の大部分が海外送金に頼っていることに加え、成長がビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)や電子製品製造業などの一部産業に偏っているからだ。
失業率を改善したいなら、製造業や観光業、農業など成長の可能性を秘めている産業に投資を呼び込む必要がある。そうすればより良い職を求めて海外に出る国民の数を抑えることもできる。
雇用を創出しつつ産業全体で経済成長を実現するためには、経済環境の改善が必要になる。これは過去30年成長が遅れていた国にとっての課題だ。
就業環境を改善するため、多くの対策が提案されている。最新の統計結果は比が抱える問題をより切迫したものにするだろう。(13日・スター)