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12月16日のまにら新聞から

国家的惨事に配慮を

[ 714字|2013.12.16|社会 (society)|新聞論調 ]

電気料金引き上げ

 消費者にとっては苦しい年末になるだろう。生活必需品の値段が上がるからだ。ほとんどのメーカーが生産のために必要な、電気や燃料の価格が上昇しているため、雪崩式に砂糖や牛乳、公共の交通運賃など他の製品やサービスの値段にも影響を及ぼしていく恐れがある。

 マニラ電力(メラルコ)は、ルソン地方の3発電所に燃料を提供しているマランパヤ天然ガス田が11月中旬〜12月中旬までメンテナンスのため一時操業停止していることを理由に、12月分のから電力料金を引き上げることを決定した。

 家庭で調理用に利用される液化天然ガス(LPG)も高くなっている。また、ディーゼル、ガソリン、灯油といった石油製品も価格が上がっている。多くのタクシーが燃料として利用している車用LPGも例外ではない。

 エネルギー省によると、LPGの上昇の要因は、寒い冬が訪れた欧州や北アジアで、暖房器具用の燃料需要が高まっているからだという。

 フィリピンは石油製品のほぼ全てを輸入に頼っているため、需給バランスの崩壊や石油生産国の政治的混乱を背景にして石油が高騰すると、高額な石油製品を受け入れざるを得ない。

 消費者団体は料金の上昇を各管轄の公共機関に訴え出ることができる。しかし、公共機関は価格上昇の抑制についてはほぼ無力だ。

 私たちができることは、エネルギー関連企業などの生産者の善意に訴えかけることしかない。利益追求のみが生産者の存在意義ではないことを説き、消費者への同情を求めることはできる。クリスマスシーズンは、分け与えることを是とする時期だ。生産者は、わが国が今、国家的な惨事に見舞われていることに思いを致すべきだ。(10日・インクワイアラー)

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