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11月19日のまにら新聞から

関係は改善しない

[ 736字|2012.11.19|社会 (society)|新聞論調 ]

中国トップ交代

 中国の国家主席の交代は、来年3月に正式に行われる予定だが、実際、中国のトップはすでに習近平氏だ。新首相には李克強副首相が就くだろう。

 中国共産党大会が終わり、アキノ大統領は、新しいトップとの間で、より良い政治的関係を望む、と期待を表明した。フィリピン外務省も「スムーズな権力の世代交代と、新国家主席との平和的で安定した関係を望む」との声明を発表した。

 しかし、国家主席が代わるだけでは、両国の政治・経済関係は劇的な変化や改善を見せないだろう。領土問題においても、中国はフィリピンを含めて東南アジア諸国連合(ASEAN)に対する姿勢を変えないだろう。フィリピンが中国への敵対的な姿勢を維持し、米国に助けを求め、問題解決を欧州連合(EU)に訴え続けていては、中国との関係は改善しない。

 好戦的なアキノ大統領は、米国の支援を当てにして、西フィリピン海(南シナ海)の南沙諸島に軍艦を送った。領有権問題で、最初に軍事的要素を加えたのは、フィリピン側なのだ。アキノ大統領は、もたらす結果を一切考えないで、老朽艦を派遣したのである。

 対米関係も、誰が大統領になっても、変わらない。フィリピンは米大統領選でオバマ大統領の勝利を応援した。たとえ、対中強硬派のロムニー候補が勝っていても、米国の対フィリピン政策に変化はなかっただろう。

 米国にとっては、自らが求める利益を差し出す人物がフィリピンの大統領であるかどうかが問題なのだ。

 わが領海が、有毒性の高い汚染水で汚されても、大統領府は問題を隠すのにおおわらわだ。そろそろ、米国の汚物をマラカニアン宮殿に捨ててもらったらどうだろう。すでに、異臭が鼻をついているのだから。(16日・トリビューン、ニネス・オリバレス氏)

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