有罪は間違いない
最高裁長官弾劾
被告人質問のため弾劾裁判所に初出廷したコロナ最高裁長官は「公金は1ペソたりとも盗んでいない」と訴え続けた。なぜ、そんな訴えをしたのだろうか。彼は国庫から資金を盗んだ、あるいは、職権を乱用して私腹を肥やした罪で弾劾裁判にかけられたのだろうか。そんなことは弾劾訴追条項に含まれていない。裁判の冒頭で上院議員が主張したように、汚職と賄賂は問題ではないのだ。
上院はまた、訴追条項の「資産報告の非公開と資産隠し」に関係ない証拠は考慮しないと宣言している。
審理の中で検察が汚職や賄賂に関わる質問をすると、弁護側はしつこく異議を申し立てたし、裁判長のエンリレ上院議長も総じて、弁護側の異議を認めてきた。
エンリレ議長はさらに、 コロナ長官の冒頭陳述を聞くと、不正な手段で得た資産について、検察側が反対質問をするのが適切だ、と長官に注意を喚起した。
多くの国民は、コロナ長官の「保有資産は全て合法的に得た資金で購入した」という証言に戸惑ったのではないか。
なぜなら、問題は資産報告に全ての資産を記載したか、しなかったかだからである。
長官が検察側の反対質問を受ける前に「無断退廷」した時、誰もが「一体、何を考えているのか」との疑念を抱いたはずだ。
いずれにせよ、弾劾裁判所はコロナ長官に対し、25日に再出廷し、被告人証言を続けるよう命じた。
彼が再出廷するか、しないかは、現時点では、大した問題ではない。弁護側はこれまで、検察側の主張に反論する、説得力ある陳述をしていない。長官の有罪は間違いないようだ。(24日・マラヤ)