「誠実さ」が鍵
新政権のメディア対応
報道記者たちと円滑な関係を築くのはそう難しいことではない。成功の鍵は「誠実さ」の一言に尽きる。記者らは事実を追い求めているだけであり、それが彼らの仕事だ。事実さえ伝えれば、彼らは感謝する。彼らは事実を国民に伝え、その事実に基づいて国民が政権に対する意見を形成し、公職にふさわしい人物を選挙で選ぶ。
うそをつけば関係は悪くなる。アロヨ前大統領のようにうそばかりついていると、本当のことを言っても人々は信用しなくなる。何かを隠すためにうそをつく閣僚もいる。遅かれ早かればれるのだから、うそはつくべきではない。記者は事実が分かるまで徹底的に調べる。
一方で記者たちは信用できる人間だ。情報を公にしたくない場合は、「オフレコ」と言えばよい。彼らはそれを尊重する。
そして、間違えた時はそれを認めよ。言い訳はしない。政府職員の処遇に関する覚書回状第1号で、ラシエルダ大統領報道官は言い訳をしようとしてトラブルに見舞われた。翌日の回状の修正後、記者から最初の回状は間違いだったのかと聞かれ、同報道官は「間違いはない。ただの微調整だ」と答えた。これが言い訳だ。間違いは認め、修正すればよい。人間誰しも間違いを犯すものだ。自身の過去の発言を否定するのもよくない。
ルイストロ教育長官のように、閣僚たちは時に記者の待ち伏せ取材に悩まされる。性教育に対する意見が準備できていないなら、素直にそう伝えるべきだった。待ち伏せ取材にいらついてはいけない。記者たちに定期的な会見をしないから、待ち伏せされるのだ。
繰り返すが、新閣僚たちよ、誠実に振る舞え。事実こそがあなたたちを自由にする。(9日・インクワイアラー、ニール・クルス氏)