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2月22日のまにら新聞から

新聞論調

[ 711字|2010.2.22|政治 (politics)|新聞論調 ]

栄枯盛衰 −重圧と戦うアキノ議員

 次期大統領選候補者のアキノ上院議員は、最近の世論調査の支持率下落に焦っている。問題は、これまで母親のアキノ元大統領の死去で国民が寄せた同情の余韻に浸り続けたことにある。その勢いに乗って、同議員一家や自由党は勝利を過信し、偉大な両親の息子というだけで次期大統領に就任する運命にあると信じ切ってきた。

 しかし、そんな信念はもろくも崩れ落ちる。彼が議員を務めた9年間、貧困や汚職問題改善に向けて何もできなかったばかりか、国の統治に関する経験は皆無だった。

 主婦から出発したアキノ元大統領も政治については無知だったが、ルイシタ大農園の問題に見られるような権力の乱用、その他の不祥事については報道陣から騒ぎ立てられることはなく、6年間務めることができた。

 最初は立候補に難色を示したが、アキノ議員も結局は母親と同じ道をたどることになった。2位以下を大きく引き離して支持率が急上昇した時、同情の波が永久に押し寄せるだろうと有頂天になった。

 しかし栄枯盛衰は世の常で、絶頂期がいつまでも続くことはない。やがて当初期待していた有権者の重圧に押しつぶされそうになる。

 アキノ議員は大統領候補として政策や指針のどの部分で自身を際立たせることができるだろうか。これまでに行われた公開討論会では、会場からの質問への回答を拒否、横柄な態度を示したこともあった。最近では、討論会の司会者から不当な扱いを受けたと主張した。

 アキノ議員は間違いなく、政敵からの批判に柔軟に対応することができず、極度の被害妄想に陥るだろう。重圧に耐えられないのなら、戦いからとっとと身を引くべきだ。(19日・トリビューン、ニニェス・オリバレス氏)

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