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2月9日のまにら新聞から

新聞論調

[ 671字|2009.2.9|社会 (society)|新聞論調 ]

選挙不正の再発防げ

 次期大統領選まで十五カ月。二〇〇四年の前回大統領選の選挙不正疑惑に続き、〇七年の上院選でも疑念がくすぶる中、次期大統領選の実施に向けた整備を進める段階に入った。

 大統領府は中央選管委員の空席ポストにユソフ・ミンダナオ地方マラウイ地検検事を任命した。メロ中央選管委員長も任命に驚きを隠さなかったが、ユソフ検事が前回大統領選でマラウイ市の開票検査委員会委員だったことについてのコメントは避けた。

 上院側の任命委員会メンバーのラクソン議員は真っ先に任命に警鐘を鳴らした。前回大統領選の不正疑惑に絡むアロヨ大統領の携帯電話盗聴問題の会話相手とされたガルシリアーノ前中央選管委員とユソフ検事の接点があるというのだ。いずれにせよ任命委員会は新委員任命の是非を迅速に判断し、必要であれば適格者を再任命すべきだ。

 政府は集開票作業の自動化を進めているが、適用は一部地域に止まる見通しだ。つまり、投票用紙を使う従来通りの集計が次期大統領選でも使われる見込みだ。

 そこで、投票用紙の印刷を担う国家印刷局の新局長人事が注目される。大統領府が新局長候補に挙げたのは前回大統領選時に国軍情報部長だったダガ元海軍副司令官で、大統領とガルシリアーノ前中央選管委員の携帯電話を盗聴疑惑に深く関与したとされる。疑惑再来の懸念が浮上し、大統領府も同人事を一時棚上げした。

 前回大統領選の不正疑惑は払しょくされていない。しかし、国民は選挙不正疑惑が国家に与えたダメージを分かっている。疑惑再発の阻止に向けて、国民全体が誠実に協力するしかない。(5日・スター)

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